どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

成瀬は信じた道を行く

午後は有給休暇を取り、銀行や郵便局で用事を済ませ、自宅の駐車場に戻って来たところで、そういえば『成瀬は天下を取りに行く』の続編を買いに行こうと思っていたんだ、とダイヤ書房に向かった。途中、スターバックスで、アフォガードフラペチーノを買った…

西武大津店に捧げる

仕事を終え、自宅のドアを開き、居間に入ると、エアロビのような体操をしている妻と目が合い、頬を緩めながら居間の隣の自室に直行し、上着を脱ぎ、美しさに対して貪欲だな、と独り言のように妻に話しかけた。妻は、これから薄着の季節になるから、というこ…

目標設定の極意

若い職員に、目標を教えてくださいと訊かれたことがあり、「現状維持」と応えたことがある。今も、その答えは変わらない。現状維持をするためには、変化を起こし続ける必要があると思っているけれど、そのことを付け加えたかどうかは定かではない。職員に、…

ホワイトデーに海産物を贈る

「飛ばされたのが確定したときから、店は即座に追い込む側よ。だからホステスも飛ぶか、その根性がなかったら、なんとかべつの店に移ってアドバンスを立て替えてもらうとか?まあどっちにしても、借金漬けよね」 「そういうことって、よくあるんですか」 「…

合格発表

妻の実家に住む姪が大学受験で合格したのを義母からLINEで知り、私たち夫婦は一緒に喜んだ。その大学は、私たち夫婦が何年か前に芸術祭か何かをしていた時に訪れた大学で、私たち二人も、こんな大学に行ってみたいね、という大学だったから尚更のことだった…

わかめ油そば

仕事を終え、自宅に帰ると、注文した記憶のないダンボールがソファの上に置かれていた。エースコックのわかめ油そばを箱買いしたものだった。Amazonで注文したのはわかるのだが、送り主の名前は記載されておらず、誰が送ってくれたのかがわからない。ただ、…

137番

ディーラーから依頼のあった印鑑証明を区役所に取りに行った。発券機から整理券を取り、椅子に座り、私は、太田靖久『ののの』を読んだ。3月だからなのか、いつものことなのか、区役所は混んでいて、私は太田靖久『ののの』を読みながら、椅子で眠りこけてい…

消えたい

一日のルーティンのように、条件反射かのように、コメダに来ているな、とコメダのドアノブに手をかけた。 持参した鞄からiPadを出して電源を入れ、書きかけの日記の続きを書き、鞄から、太田靖久『ののの』を開いた。読んでいると、店内に流れる女性が歌う歌…

出会い

職場に出勤すると、早めに出勤していた職員がいて、昨日、私たちが参加した懇親会の感想の話になった。その懇親会で、専門性について語るインターン生がおり、私は残念な気持ちになった。 知識、技術のみが専門性ではない。私は、知識、技術しかない者を偽者…

今までで一番おいしかった食べもの

「今まで一番おいしかった食べものは何?」 「んー、生茶……ですかね」 「え?」 中学二年生の女の子に好きな食べものを尋ねたときの会話なのだが、生茶は食べものなのか。生茶はコンビニなどで売っているお茶の商品名である。彼女はその後にこう続けた。 「…

やっちゃえ

店長が料金については他言しないようお願いします、と言い、営業を担当した課長とともに、私たち夫婦に丁重に挨拶をして見送った。 すでに時間は20時近くになっていて、ディーラーを出る頃には、辺りは暗くなっていた。 帰りの車の中で、私は、お得感を出す…

小冊子の方が良いんじゃない?

妻が、1冊の本を作るより、『生活改善運動』みたいに、最初は、小冊子のようなZINEが何冊かあったほうが良いんじゃない?小冊子を後々、1冊の本にすれば良いのに、と言ったので、いや、いや、本にしたいんだよ、と返した。 そのやりとりの後も、妻が言った言…