どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

納車式がすごい

 今日は、新車が納車される日。私は、ディーラーに向かう道中、初めて新車を購入した日のことを思い出していた。

 ちなみに、初めての自家用車は、自分で買ったものではない。就職してまもなく、大学時代の友人の家族からもらったものだった。日産、サニー。しかもタダで。今、考えると、あり得ない話で、なんて、ありがたい話だったのだろう。

 そのサニーを数年間乗っていたのだが、高速道路で仙台に向かう途中、黒い煙を吹き出し、突然の廃車。突然の別れ。急遽、車を買う必要に迫られ、初めて自分のお金で、新車を買ったのである。値切ることもままならない状態で。頭金は、端数の数万円だった。

 当時、新潟に住んでいたのだが、新車を受け取ったその日に、車を運転していたくて、あてもなく運転していたら、新潟から静岡まで車を走らせていた。日本海から太平洋へ。納車されたその日に車中泊をした。海の近くの駐車場だった。

 今は、それほどまでのテンションにはならないし、明日は、仕事だからそんなこともできないが、新車が楽しみなことに変わりはない。

 ディーラーに到着して、営業の方と、もろもろの打ち合わせや手続きを終え、納車式と呼ぶものをしてもらった。

 一人、また一人と、ディーラーの人が、私に名刺を渡し、最後は、花束をもらった。劇団四季のステージ挨拶を思い出した。嬉しい納車式だった。

 メーカー共通の接客なのか、この店舗の方針なのか。営業の方の名刺の渡し方、私がディーラーを訪れた時に、外まで迎えに来てくれたり、店内では立って挨拶をしたり、感心のしっぱなしで、私も見習うべき対応だなと思っていたが、納車式は、また格別だった。

 新車の匂いを感じながら、一旦、自宅で昼食を食べ、少しだけ休憩してから、北海道神宮で車祓いをしてもらい、欲しかった秋峰善『夏葉社日記』を購入しにシーソーブックスを訪れた。いつものように、欲しかった本だけではなく、最首悟『能力で人を分けなくなる日』を購入した。

 で、自宅に帰ってきて、早速、最首悟『能力で人を分けなくなる日』を開いた。この間で考えるシリーズを読むのは、2冊目だった。

 

 ・・・<わからないこと>は希望である、というふうに開けてきました。わかろうとする努力は、「結局は、わからない」とあきらめるではなく、<いのち>を生きていく希望なのです。

 最首悟『能力で人を分けなくなる日』p3

 

 なぜ?と思いながら読み進めていくと、問学という話になる。初めて聞いた言葉。

 

 問学は、「学問」をひっくりかえした形の言葉です。私は「なぜなぜ坊や」でね、常に問いはある。答えはいつもとりあえずの仮の状態のもので、問い飲みが常にある。そういう枠組みでの思考を「問学」として、これからやっていこう、と。それが、なぜ生きていく希望になるのだろうか。