北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

このマンガがおもしろい2022

 意識せずに、疲れたあ、と何度となく呟く日も珍しい。まさしく疲労困憊で、次の日が休みで良かった。

 朝起きて、除雪をして、マンガを読んでいたら寝ていて、遅めの昼食に、いつものラーメン屋に行き、醤油ラーメン大盛を食べ、その足でTSUTAYAに借りた本を返して、また新たなマンガを借りて帰り、マンガを読んで、一日が終わった。

 というわけで、今日も、そんなマンガのことを書く。まずは、諫山創進撃の巨人』。今更。以前も読んでいたのだが、話についていけなくて読むのをやめた。が、先日、テレビで、何巻までだったか、〇〇巻までは、絶対読んで、という紹介のされかたをされていて読んでみたくなった。おもしろい。読みながら、フィクションではあるが、フィクションではないような感覚となった。現在、25巻を読んでいるところで、あと9巻で完結するのか。どうなるのだろう。

 続きまして、山口つばさ『ブルーピリオド』。芸大を目指す高校生の物語で、会社の後輩から、猛烈にプッシュされたマンガ。TSUTAYAでは1,2冊ずつ借りてきて、今も読んでいる途中ではあるが、ところどころ交わされる言葉が良くて、携帯にメモしながら読んでいる。

 好きなことは趣味でいい。これは大人の発想だと思いますよ。頑張れない子は好きなことがない子でしたよ。好きなことに人生の一番大きなウェイトを置くのって普通のことじゃないでしょうか?好きなことをする努力家は最強なんですよ。山口つばさ『ブルーピリオド』1巻

 をのひなお『明日、私は誰かのカノジョ』。主人公の女性が、デートをするバイトといえば良いのか、バイトで誰かのカノジョをしている。こんなサービスは実在するのだろうか?東京とかにあるのだろうか?感情移入しながら読んでいる。

 

 

雪女

 北海道には珍しく水分を多く含んだ重い雪が降った日でした。信号待ちだったか記憶は定かではないのですが、車が道路上で、少しの間、停まっているときのことでした。助手席の窓を、こんっ、こんっ、と、女性がノックしました。車の窓を開けると、女性は、コンビニまで乗せていただけないでしょうか?と私に言いました。歩くには辛い天気だと思い、どうぞ、と、私は言いました。女性は、車に乗り込むと同時に、マスクをしてください、と私に言いました。確かに(新型コロナウィルスの感染が心配だし)、と思いマスクをしましたが、どこか違和感を感じたのは、この車が私の車だったからです。直線にして500メートル先に、コンビニがあり、あそこのコンビニですか?と訊くと、あそこではありません、と女性は言いました。私は、その女性が指し示す道を走りました。親切なかたですね。どちらに行くのですか?と女性は私に尋ねました。女性といくつかの簡単な言葉のキャッチボールをしました。女性が、(札幌の)大通公園に行くことはありますか?と言いました。私は、はい、と、応えました。大通公園まで、乗せてもらえないでしょうか?と言いました。何か、おかしな展開になって来たな、と私は思いました。大通公園に行くには行きますが、いつ行くかはわかりません、と私は応えました。行くときで良いので乗せてもらえないでしょうか?と懇願されましたが、そうなると、私の連絡先を伝えることとなり、それはめんどくさくなることが予想されたので、断ることにしました。女性は悲しんでいました。女性が指し示した先には、コンビニがあり、女性をコンビニで下ろし、別れました。

マンガを読み一日が終わった。

 他人から、おもしろかったマンガの話を訊くのは面白い。たくさんオススメのマンガを訊いて、一日中、マンガを読んでいた。初めは、携帯でマンガを読めるアプリをダウンロードして、読んでいたのだが、一気、読みしたいマンガもあって、TSUTAYAからレンタルすることにした。発表する場が増えているのか、本当に、たくさんの種類の漫画があるなあ、と思いながら、TSUTAYAの本棚を眺め、十数冊を借りて来た。今日は、そうして読んだ漫画のことを書こうと思う。

 まずは、高橋ツトム『JUMBO MAX』。高橋ツトムは、よく読む作家の一人で、『SHIDOH』が一番好き。自宅の本棚にも並べられている。その高橋ツトムが描く『JUMBO MAX』。内容が、ED薬にまつわる話で、こんな内容をマンガにできるのすごいなあ、と思ってはいたけど、内容にあまり興味がなく、知ってはいたけど、読んでいなかった。薦める人がいたから、今回、改めてというか、読んだところ、おもしろかった。やっぱり高橋ツトムだなあと言った感じ。高橋ツトムの絵自体も好き。1巻からおもしろいけど、私は、3巻から、おもしろさが加速すると思っている。というか、3巻までしか読んでいないので、早く4巻が読みたい。3巻からの面白さは、主人公の意外性が垣間見れるところにある。

 これからの展開、どうなっちゃうの?といえば、高橋一仁『信者〜ファン』。 『信者〜ファン』は、他人から薦められたマンガではなく、携帯のアプリでたまたま見つけたマンガで、他人に薦められたのは、高橋一仁『オーダーメイド』。『オーダーメイド』もおもしろくて、TSUTAYAでは、全巻借りられていて、まだ読んでいない。『信者〜ファン』は、ある主婦が、あるバンドのボーカルの追っかけをし、ストーカー行為に及び、警察に捕まるところからスタートするんだけど、どのように犯行に及んだかという内容が、最初に知らされる内容と変わっていくところにある。

 もう少し、読んでから、寝よう。

教養

 昨年末に、今年、やり残したことを教えてくださいと言われ、免許証の更新です、と応えた。年が明け、気づけば、免許証の有効期間も残り10日を切り、めんどくさいとも言っていられなくなり、免許試験場へ免許証の更新をしに行った。ポケットには、瀧本哲史『2020年6月30日にまたここで会おう』を忍ばせ、ちょっとした合間に本を開いた。東大で行われた講義が収録されていて、参加者は二十九歳以下とのこと。瀧本哲史さんが、自分の自己紹介をしている場面で、私はエンジェル投資家であると言っていて、なんか、素敵な響きだけど、エンジェル投資家って何?となって、自宅に帰って来てからウィキペディアで調べると、創業間もない企業に対し資金を供給する富裕な個人のことである、と書いてあって、企業に資金を供給できるくらいの金持ちって、どれほど?と思った。時々、金持ちになりたいと思うことがある。お金があることでできることは確実にあるのも事実だから。金持ちになって、かっこいい使い方をしたいと思う。ただ、金持ちにはなれそうもない。だけど自分ができる範囲で、良い会社に投資はしたいと思う。

 本著を読んでいると、教養が大切だと言っていて、結構な人が教養が大切だと言っているから、そうなんだろうなあ、と思う。

 ブルームによれば、「教養の役割とは、他の見方・考え方があり得ることを示すことである」と。・・・。一見いますぐ役に立ちそうにないこと、目の前のテーマとは無関係に見えることが、じつは物事を考えるときの「参照の枠組み」として、非常に重要なんですよ。経済学しか学ばない人、学べないような人は、実際あまり役に立たないんです。見方が一方的だったり狭すぎて、学問の新しい理論やジャンルを開拓していくことなんて、できないんですよ。これは仕事でもおんなじです。瀧本哲史『2020年6月30日にまたここで会おう』p30

 自分の仕事も同じだ。スペシャリストは、狭い範囲の知識を深めるだけでは足りなくて、専門分野以外というか、ここでいう教養みたいなものを身につけていないとダメなんだろう。 

 パラダイムシフトの話もおもしろかった。パラダイムシフトは、世代交代で起こるというもの。間違った考えを一瞬で駆逐することはできなくて、すごい長い時間をかけて、結果論としてしかパラダイムはシフトしないというもので、確かに、正論で物事進むことって、そんなにないし、自分の考えを伝え続けるのってやっぱり必要だよな、と思った。一度や二度、反対されても、言い続ける。あいつ、まだ同じこと言ってると思われるくらいでちょうど良い。

 免許証の更新で、飲酒運転や居眠り運転により事故を起こした加害者や被害者が出ているDVDを観ながら、できることなら車の運転はしたくないな、と思った。

 免許証を更新した帰り道、仏教について、もっと知りたいなあとか考えていたら、インドは、ブッダを輩出した国なのに、なぜカースト制度ができたのだろう、と頭に浮かんできて、もっとカースト制のことを知りたいと思った。この前、丸山ゴンザレス『世界の危険思想』を読んだからだろう。

 

 

正月三が日といえばブックオフ

 『人気漫画家39人が選ぶ!本当にすごい漫画はコレだ!2022』を観た。同業者から、すごいと言われるのは嬉しいことだよなあ、と思った。印象的だったのは、『壬生義士伝』の紹介で、作者のながやす巧さんは、原作の浅田次郎の小説を七回、書き写したあとで、マンガを描き始めたとのことだった。もはや、小説家になれるでしょと思った。と、同時に、私も同じことをすれば小説家になれるでしょ、と思った。ただ、七回は書き写せる気がしなかった。

 例年、私にとって正月三が日といえば、ブックオフだった。今年は、そこまで行きたい気持ちがわかなかったが、せっかくだし、ちょっと見に行ってこようかな、と出かけたら、やっぱりブックオフは楽しく、何十冊と買って帰って来た。買おうと思っていたベルセルク41巻があってラッキーだった。買おうと思っていなかったけど、手元に置いておきたくて、『セトウツミ』を全巻、買って帰って来た。

 

世の中捨てたもんじゃない

 干支が寅年だと知り、年男の父親が何歳かを計算して、実家に帰ろうと思った。shabby sic ポエトリーから届いたCDをかけながら、車を運転した。カーナビが新しくできた高速道路を指し示した。長いこと作っていた高速道路が通れるようになったんだ、と思った。どこで下されるんだろうと不安になりながら走る。こんなに山が近くにあったっけと、子どもの頃、何度も見上げた山を見上げる。山のある景色も良いなあ、と思う。実家の景色が新鮮に映るほど、帰ってきてなかったのか。実家では箱根駅伝がテレビから流れていた。たわいもない話をし、持参した柿内正午『町でいちばんの素人』を読み、昼寝をし、起きて、ふと父を見ると、父も座りながら寝ていた。箱根駅伝が終わったところで、実家を後にした。一年に一回か二回しか帰らないけれど、もう少し、帰ろうと思った。帰っている途中、あれ?人が倒れてる?とゆっくり車を走らせると、人が倒れているのではなく、バイクが倒れていて、バイクの運転手と、通りすがりの人が二人でバイクを起こそうとしていた。それにしても何でバイクに乗っていたのだろう。この時期、バイクに乗っている人なんて見たことがない。もしかしたら、道外から来た人なのだろうか。バイクの運転手は、世の中、捨てたもんじゃない、と感じているんだろうなあ、と頭に浮かんだ。私の行動指針の一つは、世の中、捨てたもんじゃないかもしれないなあ、と思った。バイクの運転手を助けたわけではないけれど。

チプルソ

 とあるレコードショップから届く小包。小包を開け、うわあ、と声を発した。いつも、なんらかのチラシを入れてくれるのだが、先日、インスタグラムでも知ったコータさんの作品展のチラシだった。新潟との距離が一気に近くなった気がした。せっかくだから、そのチラシに記載されていている説明書きを引用する。 

 今年三歳になった息子と四十一歳の父親による作品展です。息子が家と保育園で描いた平面作品を中心に、父親である私はフライヤー作成、作品選び、展示方法、額作りをし、息子の作品ひとつひとつを紡いで時間と場所が一つの作品になるような展示を予定しています。会期中は息子の日常会話や生活音を楽器に見立ててDJ klock/sanのサンプリングを3にまつわり組み立てた電子音学作家PALの楽曲もお聴きいただけます。『san』

 今年届いたCDは全部で四枚。shabby sic ポエトリーの店主である剛章さんに、CDを選んでもらい、購入する。三枚を基本としているのだが、その年によっては、三枚を超える。CDは、剛章さんとのメールを繰り返し決まるのだが、剛章さんから、この中から選んで欲しいと提案があるパターンもあり、私は、私で選ぶことができないというよりも、もったいないので、全てを購入する。

 もともと、shabby sic ポエトリーで取り扱っているアーティストを私が全然、知らなくて、店主の剛章さんにCDを選んでもらったのがきっかけで、このやりとりは始まり、いつしか、その年の十二月に自分で自分にプレゼントする冬の風物詩的行事となっている。

 何年も繰り返していると、私にも、好きなアーティストができ、私からCDを選ぶこともある。今回、好きなアーティストが増えた。チプルソ。メールのやりとりをしている時に、YouTubeで聴いた。Time Lapseだっただろうか。映像とリズムと声がすごい合っていて、何度も、何度も聴いた。

 


www.youtube.com

 

 剛章さんに、チプルソ良いという内容のメールをしたら、こちらの動画もオススメですよとURLが添付されていて、その動画は、ギターを弾き、ヒューマンビートボックスとラップというスタイルで、これまで観たことがないスタイルで魅入った。それからもYouTubeでいろいろ観ていたら、都築響一さんが、チプルソについて語っている動画があって、もしかしたらと思って、本棚になる都築響一『ヒップホップの詩人たち』を開いたら、やはりチプルソについて書かれていた。全く記憶になかった。

 アルバムのジャケット以外のすべてをートラックもリリックも、録音もミックスもマスタリングもー自分ひとりでこなした『一人宇宙』は、2011年12月30日に発表された。そして制作だけでなく、その販売方法にもチプルソのこだわりは貫かれている。『一人宇宙』はどこでも買えるわけではない。チプルソ本人のwebサイトと一部のレコードショップ、ライブ会場でしか購入できないのだ。それは制作だけでなく、販売までも「一人宇宙」で通そうという、ラディカルな意志のスタイルだった。

 「(ふつうに卸業者を通して)流通させるんじゃなくて、自分でレコード屋さんに持っていって置いてもらう。あとはライブ会場に来てくれたお客さんが、そのあと買って帰ってくれる。いまひとつのライブで30枚ぐらいCDが売れるんですが、そういうシンプルなことをやろうと。会社の人に流通を任せて、無感動に配られて、ヒップホップの『チ』のコーナーにスッと入れられるだけっていうのに僕は反発があって。すべてを自分の手でやっていく、その上でつながっていけたらって思ってたんです。

 ・・・。

 だから自分みたいな、なんのコネクションもなく、お金もなくてってひとらが、僕が味わった絶望を僕のアルバムで聴いて、自分でもやろうって思ってくれるーそういうふうに音楽に希望を見出してくれる、ひとりぼっちの男の子がいたら、それが最高にうれしいです。だって僕の音楽のテーマは、自分が過去のしんどいときに言ってほしかったことなんだし、それが響いてくれたら本望ですから。」都築響一『ヒップホップの詩人たち』p312-314

 

 チプルソが奏でる音楽がなんか良いな、なんかかっこいいなってところ入り、都築響一『ヒップホップの詩人たち』を読んでなおのこと、チプルソが好きになった。私も、自分で自分の本を作りたい気持ちがより一層増した。

 

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