どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

出逢いは不思議なモノで

中学校の時、クールな男がいてね。
そいつが、かっこよく見えて、俺もクールな男を目指してみた。
そしたら、「怒ってるの?」って言われた。
そりゃあ、よく言われたよ。
「怒ってねえよ」って言ったら、「やっぱり怒ってる」って言われる始末。

まあ、もともと女の子と話しをするのは苦手だったんだけど。
ほとんどと言っていい程、俺から女の子に話しかけることはなかった。
高校の時もそれは変わらない。

時は経ち、大学の時。
中学校の時の数少ない女友達から電話が来た。

話を聞くと、その女友達の友達が彼氏にふられたってことだった。
それで何の目的で、その話をしてきたかと言うと、俺が女友達のその友達を励ませということだった。

「ちょっと待ってくれ。それは、ただのおせっかいだ」って言ってやったよ。

そしたら、「あなたは浪人生活の時にお世話になってるでしょ」と返してきた。

確かに飯を食わせてもらったことはある。
一度か二度。
どうして、飯を食わせてもらったかというと、ふった彼氏は、俺が一緒に浪人していた友達で、その友達に彼女の家まで連れて行ってもらって、飯を食った。

確かに同じ高校で、同じクラスだった。

だけど、あんまり話たこともないのに、励ますのは、どう考えても無理だ。


結局、女友達の粘りにより、電話することになったんだけどね。
何の支えにもならなかったと思うよ。

だけど、その人は、それからも手紙をくれたりと、今では大切なトモダチの一人になった。

仲良くなるのは不思議なもので、出逢った頃は、トモダチじゃなかったのに、時を経て、再び逢って、仲良くなることもあるんだね。