どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

野球が好きでよかった

 WBC決勝。日本対アメリカ。回の途中、大谷が、試合前の声出しをしている映像が流れた。憧れるのをやめましょう。トラウトがいて、ベッツがいて、野球をやっていれば、聞いたことがある選手がいるが、憧れていたら超えられない。僕らはトップになるために来た。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ、行こう。大谷の言葉で、私も胸が熱くなり、涙が滲み出す。とは言っても、勝てるかもしれないと言う自信がなければ、向かっていく姿勢というのは持てないのではないだろうか。どんな心持ちだったのだろうか。

 子どもの頃、母が野球中継を観ながら、ここでホームランを打ったら、逆転だね、と言っていたのを思い出した。アメリカ代表は、まさしくそんな感じのチームで、日本が3−1とリードしながら、いつ、ホームランを打たれるのではないか、とリードしている感じがしなかった。6回あたりで、8回ダルビッシュ、9回大谷が投げることがわかって、なんとか8回までリードして繋いでくれと思った。大谷が9回のマウンドに立っている時は、ここで逆転されたとしても、大谷だから仕方ないと思えると見守った。ダルビッシュ、大谷のリレーを考えもしなかった。あんなに喜ぶ大谷の姿を見られたことが嬉しい。ヌートバーのお父さんが、死んでも良いというのも頷ける。嬉しいという言葉だけでは伝えられない喜びが、死んでしまっても良い。私の中の生涯ベストゲーム、ベスト5の中に、今大会の準決勝は入るだろう。今度、生涯ベストゲームを考えてみようかな。

 侍ジャパン。世界一おめでとうございます。野球が好きでよかった。