どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

答えは与えずに、ヒントを与える

 次年度、新任の管理者を私は指名した。その信任の管理者に、細かく口出しせず見守ることを大切にしよう、と自分自身に言い聞かせている。だからなのか、長谷川昌一『名将前夜』の一文が、心に響く。

 答えは与えずに、ヒントを与える。いきなり与えられた「答え」は本人のためにならない。さまざまな試行錯誤、そして失敗の末に自らつかんだものが、本当の答えとなる。すでに正解を知っている「大人」としては、手っ取り早く「答え」を教えたくなる。しかし、指導者には忍耐が必要なのだ。本人が「答え」を見つけ出すまで、温かく、そして忍耐強く見守ることが重要なのだ。・・・後に野村は、こんな言葉を残している。監督とは、気づかせ屋である。長谷川昌一『名将前夜』p49

 WBCで日本が世界一となった二日後もテレビでは、侍ジャパンについての話題が流れていて、ダルビッシュが、宮崎キャンプ初日から参加し、若手投手と意見交換をしたという話題が特集されていた。ダルビッシュは、意図的に意見交換という言葉を使ったという。意見交換とすることで、ダルビッシュの言葉は、押しつけがましいものではなくなる。侍ジャパンのインタビューを聞いていると、多くの選手が、チームワークの良さを口にしていた。マスコミで取り上げられているように、私もダルビッシュの力が大きいと思っている。ダルビッシュが、宇田川をかわいがったのが、チームワークの良さにつながったきっかけだったと思う。チーム内に、一人でも、疎外感を感じている人を作ってしまうと、そのチームは良くならない、というのが私の持論。

 仕事は、だいたい野球で例えられると私は思っていて、野球から学ぶことは、社会人となった、今もいまだにある。