北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

スズキではなくトヨタだった

 イチローが神戸智辯という草野球チームを作ったり、智弁和歌山に野球を教えに行ったことはテレビか何かで知っていたけれど、実際、どんなことをしているのかを、たまたまYouTubeで観て、私は、再びイチロー熱におかされた。

 YouTubeを一通り見終わった私は、Number1049号の表紙がイチローだったことを思い出し、楽天でNumber1049号を注文した。

 本日、不在連絡票を片手に郵便局に小包を取りに行き、昼食のやきっぺを作ると同時に、封を切った。イチローが出てくると思いきや、イチローではなく、トヨタ社長の豊田章男だった。間違ってる...。落胆と憤りが入り混じる。今日のブログのタイトルは、スズキ(イチロー)ではなくトヨタだったにしようと思った。

 違うNumberが届きました、もう待ちきれないため、本屋に買いに行きます。つきましては、返金の手続きをお願いします、と入力する画面までたどり着いたところで、そのNumberには、ゴムがくくりつけられていることに気づき、ゴムを外すと、下からイチローが顔を出した。豊田章男モータースポーツ再創造」は別冊付録という位置づけだったらしい。

 Number1049号には、イチローが訪問した智弁和歌山國學院久我山、千葉明徳、高松商業全ての高校の記事が載っていて、YouTubeで知ったこと以外のことも書かれていて、読みながら、このことを知った状態で、センバツを観たかったなあ、と思った。

 イチローは、指導した高校それぞれにバットを一本ずつプレゼントしていた。ずっと見ているから、と言いながら。それはYouTubeでの何気ない別れのシーンだったけれど、Number1049号を読むと、イチロー國學院久我山センバツで勝利するたびに、関係者を通して宿舎にメッセージを届けていたことを知って、イチローがずっと見ているからと言った言葉は、本当だったんだなあ、と胸が熱くなった。

 イチローは、今もなお、かっこいい。Number1049号で細川凌平選手が語っていたように、イチローのカッコよさはビジュアルだけじゃなくて、内面から染み出してくる人としてのカッコよさにあると私も思う。そのカッコよさは、本気だから。

 女子高校選抜とイチローが所属する神戸智辯の試合のあとのインタビューで、イチローは、ぼくにとっては草野球といえども野球をやっているんでいい加減には出来ないんですよ、と語っていた。本物のイチローでなければ意味がない。だからイチローさんはガチなのです、とナレーションが入る。

 その試合、イチローは投手で出場するのだが、寒さで足がつってしまう。だけど、イチローは降板しない。僕が退くわけには行かないんですよ。ピッチャーを離れることはゲームから退くことなんですよ、あの日のぼくは、とイチローは語る。確かに、イチローが退くわけには行かない。イチローと試合できることに意味があるから。とはいえ、9回まで一人で投げ切るとは。イチローと試合できて、記念になったねというだけではないものが、否が応でも伝わるだろう。 

 Number1049号で女子高校選抜の神野選手は、「黙々とアップする姿を見た時も思ったんですが、イチローさんは相手が女子だからとか思わず、私たちを一野球人として見てくれて真剣勝負をしてくれました。それが嬉しくて。私は小中学生のころ、男子に混じって野球をしていたんですが、”女の子なのにすごいね”と言われることが多くて、”男子と対等に見てほしい、実力で見返したい”と思っていました。そんな思いがあるので、相手がだれでも区別せずに真剣に向き合ってくれるイチローさんと出会えたことが、ものすごく嬉しかったんです」と書かれていた。女子野球は通常7回制で行われるが、イチロー側から9回でと打診があったそうで、イチローは女子23人全員と対戦するには7回だと短いと思ったからだと書いてあった。胸が熱くなって、涙がこぼれ落ちそうになった。

 私にも、若い職員に本気を見せることはできる。