どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

うちの親父は、あまり自分の事を話さない。
だから、今更知ることも結構ある。


この前、実家に帰った時のこと。

「そういえば、お父(とう)。一眼レフ持ってたよね」

「ああ、持ってるよ」

ゴソ ゴソ

「これだろ」

「最近、趣味で写真撮ってるんだけど。それ、使わないんなら貸してくれない?」

「ああ、いいよ」

「それにしても、お父は趣味が多いなあ」

「その昔、写真部だったからね」


でた〜。


うちの親父は趣味が多い。


高校生の頃。

俺の親父の若かりし頃を知っている、友達の母からこんなことを聞いた。

友達の母「お父さん、昔、コーラスしてたよね」

俺はそんな話を聞いたことがない。

家に帰って聞いてみた。

「友人1の母が、お父は、昔、コーラスしてたって言ってたよ」

「ああ〜。やってたよ。あとイモ部」

「イモ部?何すんの?」

「イモ料理を研究するの」


うけた。


俺は父の影響で野球を始めた。

母が押し入れの整理をしていた時、父が昔、使っていた野球のユニホームがすごいかっこよく見えた。

その頃、俺は、父はずっと野球をしていたと勘違いしていた。

父の趣味は、まだまだある。

俺の成長とともに、その片鱗をみてきた。

駅伝、卓球、車、釣り・・・。

俺が、父と何か新しいことをする度に、「その昔、駅伝をしていた」と話をする。


母は「断り切れないのよ」と言っていたが、それにしても謎が多い。