プレゼント交換。
良い響きだ。
小学生の頃に一度、やったことがある。
大きめの箱に、プレゼントを入れ、
自分で緑色の紙で包装し、
クラスのクリスマス会に参加した。
音楽とともに、30数名のプレゼントが順繰りに次の人の手に渡る。
緑色の包装紙にくるまれた俺のプレゼントの行方を伺い、
俺の手元にくるプレゼントにドキドキした。
女の子が用意したプレゼントが俺の所で止まれと念じた。
音楽が止まった時に、回ってきたプレゼントが自分のプレゼントになる。
俺の手元で止まったプレゼントは女の子からのものだった。
ラッキーとにんまりした。
みんな一斉にプレゼントの中身を確認した。
俺は、空のカセットテープだった。
いいもんが当たった。
すると、どこからか、「いらなぁぁい」と絶叫にも似た声が聞こえる。
そのプレゼントは、俺のプレゼントだった。
俺は、心の中で、そりゃあいらないだろうと思った。
俺は、家にあるいらないものをそこに詰めたのだから。
先生も、家のいらないものをいれてこいと言わなかったっけ?言ったっけ?
まぁ、限りなく俺にとっていらないものをそこに詰めた。
箱がでかかったからな。
中身に比べ、箱がでかかったからな。
その箱の大きさに、期待はふくらみ、そのギャップに落胆を隠しきれなかったんだろうな。
浦島太郎も、でかい箱を開けて失敗したからな。
俺のプレゼントの中身は何だったって?
プレゼントは、「なぞなぞ」の本だった。
俺が、答えを暗記するくらいに解いた、なぞなぞの本。
えんぴつもおまけで。
ちょっとはもったいなかったんだぜ。
あの子はクリスマスの夜に、なぞなぞを家族と楽しんだだろうか?
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