どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

7歳から45歳、そして人生最期。そのときに読みたい本。

 kindle unlimitedが、月額99円となっていたので、衝動的にクリックし、以前から読みたかった雑誌を読んだ。&Premiumを読むのは初めてで、読書を特集していたので、読みたかった。コンビニなんかで、雑誌コーナーをなんとはなしにながめ、読書が特集されている雑誌を見つけると、手にとりたくなってしまう。

 で、その&Premiumに、7歳から45歳、そして人生最期。そのときに読みたい本というページがあって、8人の文筆家や詩人や編集者なんかが、おすすめの本を紹介していた。読みながら、私だったらと考えていたので、せっかくだから、このブログにも書いてみようと思うに至った。

 7歳で読みたい本。なぜ、7歳なんだろう。7歳といえば小学2年生で、区切りが悪いし、なぜ6歳ではないのだろうというところが気になるが、7歳で読みたい本は、アーノルド・ローベル『ふたりはともだち』だ。このがまくんとかえるくんシリーズが好きで、ふたりはともだちではなくても良いのだけど、がまくんとかえるくんシリーズを選びたかった。自由奔放ながまくんに、やさしいかえるくんの物語。私の小学生のときは、本は好きだったけれど、あまり活字だらけなものを敬遠していて、どちらかというとというか、挿絵が入っている本しか読めなかった。大人の今、読んでも、このがまくん、かえるくんシリーズはおもしろい。

 12歳で読みたい本。小学6年生かあ。中学生じゃないんだあ。この頃になると、よく漫画を読み、今、振り返っても、この頃、読んだ漫画が、私の人生にかなり影響している気もする。私が、今の仕事に興味をもつきっかけになったのも、『ろくでなしBLUES』という漫画だったし。というわけで、12歳で読みたい本は、漫画を選びたい。で、どの漫画かとなると、『ONE PIECE』。かなりの王道を行っている感は否めないけど、『ONE PIECE』ははずせない。

 17歳で読みたい本。迷うところだけど、ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』かなあ。高校2年生から3年生の時期って、進路というか、将来の選択をする時期で、この本は、たぶんだけど、そんな人たちの背中を押してくれるのではないだろうか。

  20歳に読みたい本。私は大学2年生でした。浪人したので、現役で合格した人にすれば、大学3年生でしょうか。20歳の頃の思い出といえば、インドにひとり旅に行ったことが一番、印象深い。もうちょっと、その先の大学を卒業して、社会人になりたての頃までに薦めたい本となると、鹿子裕文『ブードゥラウンジ』を今は選ぶだろう。自分の好きなことで、人と出会うということがどれだけ素晴らしいことかが、この本にはあると思うから。

 27歳で読みたい本。ここでもなぜ27歳なのだろうと思ってしまう。桜井鈴茂アレルヤ』かなあ。27歳というと、転職を考えたり、結婚を考えたり、ある意味、人生で何かを決断する時期のような気もする。『アレルヤ』は、そんな決断する人たちに贈る本というわけではない。桜井鈴茂さんの本は、どちらかというと、うまく人生を生きられないというか、不甲斐ないというか、そんな人が主人公が多くて、うまくいかないことの多い世の中で、桜井鈴茂さんの本と出会えて良かったと思っている。

  35歳で読みたい本。もはや、これを書いていること自体が飽きてきた。35歳の次が45歳で、最後が、人生、最期に読みたい本。人生、最期に読みたい本を考えるのは思いつかないかなあ、と思ったけど、35歳、45歳もなかなか大変。と、いうことで、今日は、この辺で。

 

外国人というだけで、英語が話せるというのは偏見です

 何となく短編小説が読みたくなって、伊与原新『八月の銀の雪』を手に取った。2021年本屋大賞にノミネートされた本で、だから購入したというわけではなく、私が、好きな本屋さんのブログで薦められているのを読んで、読んでみたくなったと記憶しています。はい。

 本のタイトルである八月の銀の雪という物語が、一番、最初の物語で、一発目から、やられた。コンビニでバイトしているグエンというベトナム人が登場する。

 読みながら、私の職場でも外国人を雇用したいと思った。できれば、三浦しをん『風が強く吹いている』に登場した外国人のような人がいい。名前を調べたらムサということだった。ご存知の人も多いと思うが『風が強く吹いている』は、箱根駅伝を目指す物語で、箱根駅伝に出場する外国人と言えば、圧倒的な脚力を持つ外国人であるが、『風が強く吹いている』に登場する外国人(ムサ)は、黒人が速いというのは偏見です、というような外国人である。私は、そんな外国人を雇用したい。外国人というだけで、英語が話せるというのは偏見です、という感じの。と思ったところに、そういえば、織田信長も、黒人を家臣にしたよな、名前は何だっけとネットで調べたら、弥助だった。

『社会に出たら、いくら自分を実力以上に見せようとしても、化けの皮は必ずはがれる。お前みたいなやつは、不器用でもこつこつ何かをやってきた人間には絶対に勝てない』伊与原新『八月の銀の雪』p47

 人間の中身も、層構造のようなものだ。地球と同じように。硬い層があるかと思えば、その内側に脆い層。冷たい層を掘った先に、暑く煮えた層。そんな風に幾重にも重なっているのだろう。真ん中の芯がどういうものかは、意外と本人も知らないのかもしれない。だから、表面だけ見ていても、他人にはけっしてわからない。その人間にどんなことがあったのか。奥深くにどんなものを抱えているのか。それを知る方法はあるのだろうか。グエンが言っていたように、じっと耳を澄ませていれば、中からかすかな音でも届くのだろうか。伊与原新『八月の銀の雪』p47

  短い面接の時間で、その人のことなんてわからないだろ、と最近、めっきりと人を見る目に自信がない。で、伊与原新『八月の銀の雪』を読みながら、先日、面接後に、あまり光るものを感じなかった学生を思い出し、ただ、雄弁でないだけではなかったのか。アピールがうまい学生が、良い働きをするわけではない。であるなら、あの時の学生は、どうだったのか、と迷いが出て、言葉よりも実績を見るべきではないのか、学生時代にやっていたことは、と思い出すと、それは光っているのではないか、と思うに至り、明日の面接前に、実は、前回の学生なんですけれど...と、自分の言った言葉を訂正しようと思った。伊与原新『八月の銀の雪』ではないが、その人の芯の部分に到達するよう努めよう。

 

 

青さが完全に消えたような人間には魅力を感じない

 ここのところ休みの日には、病院に行っている気がする。今日は、耳鼻咽頭科に行った。舌にできものができ、痛くて行ったのだが、舌は、耳鼻咽頭科ではなく、口腔外科らしい。耳鼻咽頭科の受付で知った(受診前に、ネットで、舌、痛いと検索してはいるのだが...)。それならば、なかなか治らない痰について診てもらおうと思い、そのまま耳鼻咽頭科を受診することにした。

 午後の診療開始時間である14時に行ったのだが、午前の診療が終わっていなく、出かけますか?と言われ、反射的に、はい、でかけます、と答えたが、答えた瞬間に、やっぱり持参した本を読もうと、待合室の椅子に座って、桜井鈴茂『探偵になんて向いていない』を開いた。

 午前の診療が終わらず、そのまま午後の診療を開始するのだろうか。そうなると、医師や看護師は、昼食は摂れるのだろうか、と気になった。

 ここのところ毎日にように、桜井鈴茂『探偵になんて向いてない』を読んでいて、病院を出る頃には読み終わるページ数になっていた。

 「青さが完全に消えたような人間には魅力を感じない」

 本に出来てきた言葉が良いな、と思って、携帯にメモをした。確かに、私は、そんな人が好きかもしれない。

 桜井鈴茂『探偵になんて向いてない』を読み終わっても、まだ名前は呼ばれなかった。もしや、私が外に出たと思っていて、飛ばされているのかもしれない、と思って、受付に、戻って来てます、と伝えた。受付の人は、はい、知ってます、と言葉にはしなかったが、顔にはそう書いてあった。

 それにしても、患者が次から次に来る。それだけで、なんとなく良い病院かもしれないな、と思った。

 今日は、時間があるので、ゆっくり下の車の中で待ってます、と看護師に名刺を渡しながら話す男性が玄関のところにいて、目に止まった。名刺は、何百枚もあるんで、という言葉を聞きながら、社長だな、と勝手に想像した。運転手のような人がそばにいるし。

 やっと、私の名前を呼ばれたのが15時を過ぎた頃だっただろうか。きびきび動く、70代に近い、いや、70代かもしれない白髪の男性医師で、頭には、CDのようなものをつけていて、漫画に出てくる医師みたいだなと思った。レントゲンをとり、レントゲンをみながら、頭痛はしない?これは苦しいよねえ、と医師は言った。よく理解はできなかったのだが、扁桃腺は完治していないのだろうな、と思った。

 自宅のアパートに着いたのは17時過ぎで、こうしてあっという間に休日は終わった。

 

点ではなく線で、一面ではなく多面で

 今年度、私が担当している拠点には、私が勝手に作った3人1組のチームがある。NARUTOのスリーマンセルに似ているな、と最近、気づいて、気に入っている。女性1名、男性2名というチーム編成なのもNARUTOっぽい。チーム名をつけたいところだけど、良いチーム名が思い浮かばず、チームリーダーとして指名している女性の名前をチーム名にしている。何人のチームが機能するかに興味がある。

 そのチームリーダーに、相談を受け、最近、考えている「点ではなく線で、一面ではなく多面で」という話をした。

 点ではなく線で。私たちが接しているのは、点。つまりは現在。ただ、その人には、これまでの人生の歴史がある。その歴史を感じる。歴史を知るために、言いづらいことを聞いてはいけないのがポイントで、どうでも良い話からその人の歴史を知る。過去を知り、現在を知ることで、その延長線上にある未来を想像する。

 一面ではなく多面で。仕事の自分、家族といる自分、友達といる自分。私たちは多面である。ニュースで流れる事件。ニュースから知るその人物像は悪からもしれないが、もしかしたら、その人は、そうせざるを得なくて、悪になったかもしれない。ここでの大切なことはいかに先入観を意識して、先入観を取り払うことができるか。

 言葉にして発することで、まだまだ言葉が自分のものになっていないことに気づく。

袋麺

 初めて買った袋麺が、まずかった。5袋入りで、2袋を一気に食べたので、残るところ、3袋。捨てるには忍びなく、かと言って、他に方法が思い浮かばず、とりあえず食べずに置いておいたところに、マツコの知らない世界。汁なし袋麺の世界を、たまたまテレビの番組表を表示したら目に入った。マツコの美味しそうに食べる姿をみながら、amazonで、検索しては、購入することができるかを確かめた。

 パソコンで、YouTubeを開くと、たまたま竹原テレビという番組が目に入った。元世界チャンピオン竹原慎二の番組。竹原なんて、余裕でしょという生意気な若者と、ボクシングのスパーリングをして、スパーリング後、生意気な若者は礼儀正しくなり、竹原は竹原で、おまえたち、見込みあるよ、とかなんとかいう展開になる。昔、やっていたガチンコファイトクラブみたいな感じだ。その展開が、あいもかわらずおもしろい。一定数、ファンがいるのも肯ける。

 検索窓に、竹原 癌と表示され、記事を読んでいくと、竹原が42歳で癌になったことを知って、驚いた。そういえば、社会人になりたての頃、高校の同級生が、癌になり、金玉を一つとったと言っていて、怖いよ、と取り乱していたのを思い出し、その頃、金玉一個あれば良いでしょ、くらいにしか思っていなかった自分を思い出した。肺に陰があるだけで、普段ではひっかからない言葉がひっかかり、思い出すことのなかった思い出が思い出す。

 

 マツコの知らない世界で、食べたくなった袋麺たち

 

 

 

 

古畑任三郎です。

「惜しい。もう少しでゾロ目だったのに…。今日はパチンコに行かないほうが良いわよ」

 

体重計をみながら看護師が言った。

 

「パチンコはやめました」

 

私はそう言いながら、やめたというより、行かなくなったというほうが正しいな、と心の中で呟きながら、椅子に座り左腕を出した。

 

4月下旬に、発熱し、発熱外来に行った。PCR検査とレントゲン写真を撮った。新型コロナウィルスは陰性だったが、肺に陰があるということで、通院を続けることになった。まだ、原因はわかっていない。

 

病院にいる間、坂口恭平『躁鬱大学』を読んでいた。

 

自分にもあてはまるなあと思うところがあったり、会社の部下の顔が思い浮かんだりしていた。

 

自宅に帰ってきてからも、続きを読み、気付いたら寝ていたり、北海道のコロナ新規感染者数が700人を超えていたり、田村正和が亡くなって、古畑任三郎がテレビでやっていたのを横目に見た。

 

そういえば、古畑任三郎の真似をして、友達の留守電に残したっけ、と、一生、思い出すことのない思い出を思い出し、愉快になった。

 

え〜、古畑任三郎です。と、途中で笑ってしまって、何度もやりなおしたことだけは覚えている。

 

 

ドラえもん展

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ドラえもん展の余韻にひたっている。

 

あなたにとってのドラえもんをつくってください。

 

つくってみたいと思った。

 

藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん (1)

藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん (1)