どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

古畑任三郎です。

「惜しい。もう少しでゾロ目だったのに…。今日はパチンコに行かないほうが良いわよ」

 

体重計をみながら看護師が言った。

 

「パチンコはやめました」

 

私はそう言いながら、やめたというより、行かなくなったというほうが正しいな、と心の中で呟きながら、椅子に座り左腕を出した。

 

4月下旬に、発熱し、発熱外来に行った。PCR検査とレントゲン写真を撮った。新型コロナウィルスは陰性だったが、肺に陰があるということで、通院を続けることになった。まだ、原因はわかっていない。

 

病院にいる間、坂口恭平『躁鬱大学』を読んでいた。

 

自分にもあてはまるなあと思うところがあったり、会社の部下の顔が思い浮かんだりしていた。

 

自宅に帰ってきてからも、続きを読み、気付いたら寝ていたり、北海道のコロナ新規感染者数が700人を超えていたり、田村正和が亡くなって、古畑任三郎がテレビでやっていたのを横目に見た。

 

そういえば、古畑任三郎の真似をして、友達の留守電に残したっけ、と、一生、思い出すことのない思い出を思い出し、愉快になった。

 

え〜、古畑任三郎です。と、途中で笑ってしまって、何度もやりなおしたことだけは覚えている。