どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

ガケ書房の頃

私が好きだった本屋さん。
札幌のくすみ書房。仙台のあゆみBOOKS仙台店。鹿児島のBooks Smile&CD's。
今は、どの本屋さんもない。


どうして好きだったのだろうか。


その店に行かなければ、その店と出会わなければ、出会わなかったであろう、本と出会えたから。


たぶん、この本屋さんもそうだったんだろうな、と思った。
紙面上から、それが伝わってきた。

 

 

ガケ書房の頃

ガケ書房の頃

 

 



ガケ書房


タイトルのとおり、店主の山下さんがガケ書房をやっていた頃の話なんだけど、どのように働いてきたか、働いていく上で考えてきたことの話だったりするので、私にも相通ずるところがあるな、と思って読み終わった。


例えば、こんな話。

お客さんからお金をもらって、店という場を続けていくためには、綱引きが求められる。お客さん側の引き。これは、ニーズだ。そして、店側の引き。これは提案だ。綱引きは綱引きでも、引っ張りすぎては店を支えている普通のお客さんの絶対数を失う。逆に、引っ張られ過ぎると、店のアイデンティティを失う。たまにクイッと引っ張ってみたり。そのパワーバランスが最終的にお客さん側からは店の魅力になり、店主側からは店を経営する醍醐味になるのだと思う。


私にも相通ずる。


現在、ガケ書房は、場所を変え、店名もホホホ座に変え、継続している。
いつの日か、京都に行った時に、行きたいなあ。


そういえば、大学の後輩が、今、京都に引っ越したみたいだな。
羨ましいなあ、すぐ行けるなんて。