「狸小路の夜の路上はおもしろいよ」と聞いたのは、
その狸小路にある服屋で働いている同い年のいとこからだっただろうか。
そこのことろは、年数がたっているから、はっきり覚えてはいないが、
「狸小路の路上はおもしろい。」
ってのは、ずっと俺の頭の中にインプットされていて、
いつか狸小路の路上でもノック(ポストカードを広げる)をしてみたいと温めること数年間。
温めたわりには、遅すぎたスタート深夜1時。
金曜日の夜のせいなのか、ちょうどよさこいソーラン祭りが開催されていたせいか、
その日の狸小路は、深夜1時にもかかわらず人はそれなりにいた。
路上で絵を描いている人に「こんばんは」と挨拶をし、
隣でポストカードを並べる。
なんぼなんでも遅すぎたなと心の中で呟き、
とりあえず1時間は様子をみようかと、
コーヒーをすすり待つこと数分後。
大きいバッグを持つ一人の男性が足をとめた。
1枚、1枚じっくりと眺め、一通り見終わった後、
「この言葉良いっす」と手にとってくれた。
「俺もジャンベって楽器や、ムックリってアイヌ民族の楽器を弾いたりしてるんですよ。今日も、ジャンベの練習をしようかなって狸小路に来ました」
どうも話を聞くと、狸小路の路上のことが詳しそうだった。
ここぞとばかりに、狸小路路上事情を聞く。
「1丁目はダンサーが多くて、2丁目はストリートミュージシャンが多いっすね。そして、この3丁目は絵を描いている人だったり若い人で、4丁目はちょっと年配の人達が露店を出してます」
「なるほど」
「今日は、よさこいがあるから人がいるけど、いつもはこの時間はほとんど人がいません。夜8時半から終電の12時くらいまでが良いですかね」
こうして狸小路路上事情も聞け、
1年ぶりの路上ノックを終えた。
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