そうめんを茹でるために、お湯をわかしていたんだっけ。
台所で、グツグツと、音がしているのに気づき、本を置いた。
「不帰の初恋、海老名SA」と「カラシニコフ不倫海峡」の二編が収録されている、この本は、手紙やメールのやりとりだけで進む。
ここ最近、手紙に関する小説を何冊か読んできたけれど、どれも、いまいち。
手紙は小説に合わないのかなあとさえ思っていたが、この本は、そんな印象を変えた。
おもしろい。読み始めたら、一気に最後まで読みたくなる。
特に「不帰の初恋、海老名SA」が良かった。