どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

あめ玉

嫁さんの実家から帰る時、
玄関で靴ひもを結んでいる俺のところに、
小学1年生の姪っ子が来て、
「はい、これあげる」と小さな手を差し出した。


手には、あめ玉が二つ。


俺と嫁さんの分だな、とすぐにわかった。


「ありがとう」


そう、呟き、嫁さんのところに行って、
「これ、もらった」って、子どものように、はしゃいだ。
あめ玉をもらって、こんなに嬉しい気持ちになったのは30代にして初めてかもしれない。


あめ玉を口に含み、車のハンドルを握った後も、
余韻は残り、「いやあ嬉しいな」って、さらに話し続けた。

そうしたら、嫁さんがこんな話をしてくれた。
それは、先日、販売したパンダちゃんTシャツに関する話だった。





嫁さんは姪っ子にパンダちゃんTシャツをプレゼントした。
だけど、その姪っ子は、学校にTシャツを着ていかなかったという。


そうだよね、手作りのTシャツなんて恥ずかしいよね。
「それにしても、その話、凹むなあ」と俺は呟いた。


話には続きがあった。


「どうして?着ていかないの?」と母が訊くと、


「名札でTシャツに穴が開いたら嫌だから」
姪っ子はそう答えたらしい。


さらに嬉しくなって、
あめ玉を口の中で転がしながら微笑んだ。



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