北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

君は、どんな悲しい想いをしたのだろうか

北海道一の繁華街すすきの。
そのすすきのに子猫がうずくまっていた。

捨てられた猫だろうか。

たまたま通りかかった若い男性が、
うずくまっている子猫に気がついた。

自分では飼えない。
だが、このまま見て見ぬふりもできない。

若い男性は、実家にその猫を連れて帰ることにした。

実家にはすでに3匹の猫を飼っていた。
この猫で4匹目。
いずれも捨てられた猫かどうかはわからない。

若い男性の母親は美容室を営んでいた。
その母親は来店したお客さんに子猫の話をした。
お客さんは、今年、飼っていた猫を亡くしたばかりの女性だった。

今年、飼っていた猫を亡くしたばかりの女性は、
捨てられていた、その子猫を譲ってもらうことにした。


******


美容室にお客さんとして行き、
猫を譲ってもらうことになった女性が、うちの母さんだ。
母さんは、その話を俺にした。

俺は、その話を聞きながら、
もう新たな出逢いはいらないんじゃないかと思った。

トラとレオ(以前、飼っていた2匹の猫の名前)の思い出だけで十分だと言おうとした。
言おうとして、その言葉を飲み込んだ。

これを言っちゃあ、レオが家に来た時と同じになっちゃうと思い直した。

最初に飼った猫がトラで、数年後に飼ったのがレオ。
中学生の時の俺は、
「トラがいれば良いよ。2匹もいらないよ。返してこいよ」と家族3人を批難した。

家族に言った言葉は、
レオに言った言葉でもあった。

レオが亡くなった時、
俺は、あの時、何て酷い言葉を言ったんだと後悔した。
後悔して、亡くなったレオに、何度も謝った。

父さんと母さんが喜べば良いじゃないか。


「大人しいメスの猫なんだけど、人なつっこいんだわあ。」
そう言う母さんは嬉しそうだった。
「ところで、メガネ変えたんだねえ」

「もう結構、話をしているのに、今かよ!今、このタイミングなのかよ」と俺はつっこみを入れた。

「それでね、その猫に名前をつけて欲しいのよ」


そういえば、
トラも、レオも俺が名づけ親だったんだっけ。


俺はその日の帰り道、
ずっと猫の名前を考えた。



捨てられて辛い想いをしたからな。
俺の家に来て、幸せになってもらいたいな。


そう思いながら、猫の名前を考えたんだ。



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