ガソリンが100円を切るかどうかって時代は、もうこないだろうな。
俺は、そんなことを考えていた。
冬に入り、ガソリンスタンドの看板は、
120円となり、100円となり、97円となった。
あれよ、あれよという間に下がった。
ガソリンの値段で、俺の楽しみは奪われんよと行動し続けてきたが、
安くなるにこしたことはない。
しかし、ガソリンは安くなったのに、俺は動かない。
なぜなら冬だから。
なぜなら寒いから。
寒くて、どうも億劫になる。
北海道は冬真っ盛り。
雪は断続的に降り注ぎ、道は凍てついている。
俺の体は凍え、どうも動く気がしない。
そういえば、ばあちゃんちも、ここのところ行っていないな、
いや、動くのがめんどうだから、来週にしよう。
そして、その来週になれば、いや、動くのがめんどうだから、
来週にしようと、気づけば1ヶ月も足を運んでいなかった。
あまりにも間があいたから、
ばあちゃんは元気なのかなと気になり、
電話をかけることにした。
「ばあちゃん、元気?」
「あぁ、元気だよ。ただね、ここのところ忘れっぽくてね」
「忘れっぽくなるのは仕方ないよ。だからカレンダーに予定を書いてるんでしょ。忘れたらカレンダーを見れば良いよ」
「そうだね」
「俺、27日に遊びに行くからね。カレンダーに書いといてや」
「27日ね。うちは何もないよ」
「何もいらんよ。茶があれば良い」
ばあちゃんちに行く前に、
交わす会話はいつも同じ。
ばあちゃんは、うちは何にもないよと毎回言う。
俺は、別にうまいもんを食いに行くのが目的じゃない。
俺は、ただ、ばあちゃんと茶を飲みながら、
時々、話をするくらいがちょうどいい。
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