北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

『映画篇』金城一紀:集英社

映画篇の最後の物語である「愛の泉」を読みながら、
「ばぁちゃんの話はやばいな」と、
涙目になりながら読んだ。

やっぱ、おもしろいよ、金城一紀の本わ。
この本は5つの短編集からなっている。
短編集は、あんまり好きじゃないんだけど、
5つの短編集が、微妙にリンクしていて、
その一つ、一つの物語もおもしろいから、
ついつい引き込まれる。
こういう短編集だったら全然良い。

あいかわらず、登場人物から発せられるメッセージがカッコイイ。


「才能っていうのは力のことだよ。でもって、力を持ってる人間は、それをひけらかすために使うか、誰かを救うために使うか、自分で選択できるんだ。さっきの映画を作った連中は、ひけらかすほうを選んだんだよ。たいして語りたいこともねぇくせに、自分の力だけは見せつけたくて映画を作るから、結果的にせんずりこいてるみたいなひとりよがりの作品ができあがるってわけさ」
[映画編58ページ]