冬になると、俺の定位置は、ストーブの前。
かまくらを作って遊んでいた子どもの頃から同じだ。
ストーブに足をかけ、寝転がる。
「熱い!」と、時々、足を引っ込めるくらいが、ちょうど良い。
一昨年のことだったか、俺は、あいかわらずストーブの前に寝っ転がって過ごしていた。
そして、気づいたら、寝ていた。
そのことが原因だと思うんだけど、猛烈なけつの痒さに、さいなまれる。
けつのデリケートな部分が、やけどした。
たぶん。
それは、それは、強烈で、しかも、この痒さから逃れることは、
できないんじゃないのかと思うくらいの長い期間、1ヶ月。
どれくらい痒かったかというわかりやすい話がある。
朝、起きたら、知らず、知らずのうちにズボンを脱いでいた。
ズボンの上から、掻いても、満足しきれなかったんだろう。
よくよく考えると、この時期は、よく体調を崩している。
先日も、なぜか円形脱毛症になり、
かとおもいきや、今年は、それだけに終わらず、虫歯。
虫歯をなめないほうが良い。
もう痛くて、痛くて、たまらない。
俺は、ここ近年、「めんどくさい」とか、「だるい」とか、
マイナスな言葉が頭をよぎっても、なるべく口に出さないようにしていた。
口に出すことによって、マイナスが増幅していくと考えたから。
が、この虫歯。
そんな俺の意志とは無関係に、猛烈に痛む。
もう、ここは避けて通れないと、先週、歯医者に行った。
嫌いな場所の第1位を争っている歯医者。
20年は、その座を譲らない。
しかも、虫歯は1カ所にとどまらず、
大御所の「親知らず」も控えている。
一度、「親知らず」を抜いて、歯茎が陥没し、下から白い骨が見えた。
その時、再びと、今からビビっている。