どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

タイムマシーンに乗ってやってきた 第1話


「未来を知りたいか?」と聞かれれば、

「知りたくないね。それは、楽しみにしていた漫画のストーリーを、
聞きたくもないのに、聞かされちゃったというのと同じだよ。
そういえば、小学生の頃、そんなことがあったな」

と答え、小学生の頃にあった悲劇を語る。


俺の目の前にいる青年、
たぶん20代後半の男児は、
どうも、未来をどうこう俺に教えようというわけではないらしい。

名前は、なんだったかは、すでに忘れたが、
「楽雲庵塾7号生っす」って、
自ら楽雲庵塾塾生を名乗る奴に、
そうそう悪い奴はいない。

未来を教えましょうか?って横柄な態度ではなく、
どうも、何か困ったことがあるような雰囲気だった。

その青年が言うには、
3年先、西暦で言うところの2011年から来たと言うのだけれども、
「そりゃあ、中途半端じゃね?」って、
俺が青年に言ったように、
服装も大した今と変わらないし、
大したというか、全然、変わらないし、
未来から来ましたって感じがどうもしない。

ただ、「楽雲庵塾塾生です」なんて言われたら、
俺も嬉しいし、何かおもしろそうだったから、
「そこの喫茶店でも入るか?」と、
青年を誘った。


北海道は、すでに初雪が降ったように、冬で、
アイスコーヒーには厳しい季節ではあったけれど、
冬でもアイスクリームが食べたくなるように、
やっぱりアイスコーヒーが飲みたかったから、
アイスコーヒーを注文し、席についた。

煙草に火をつけ、早速、質問をしてみた。

「そんで、どうやって来たの?」

「フェリーっす」

俺は、心の中で、いや、交通機関じゃなくて、
タイムマシーンとか、
机の中から出てきたとか、
そんな答えを期待して聞いたんだけど、
フェリーって・・・と思いながら、
再度、質問を代え、聞いた。

「いや、いや、未来からどうやって来たの?やべ、ちょっと声が大きかったな」
俺は、周りの視線を気にし、体を縮めた。

「寝て起きたら、過去に来ていました」


つづく。


※この物語は、言わなくてもわかると思いますがフィクションです。



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