いつから痛みますか?と、初診の時に訊かれることがあるが、痛みを感じてすぐに病院に行かないこともあり、いつから痛みますか?と訊かれても、一週間前に痛かったのは確実だけど、果たして、二週間前も痛かったかと訊かれると、記憶が曖昧だ。今回もそうだった。どこかにぶつけた訳ではないのに、気づいたら、右手人指し指が痛い。一週間以上が経過し、いよいよ治る感じもしないので、病院に行こうと思って、整形外科に向かった。
病院の待合室で、持参した柴崎友香『その街の今は』を読んだ。ここのところ集中力が持続せず、小説を読むのも厳しかったが、正常というか、通常に戻ったな、とページをめくった。
『その街の今は』を読みながら、先日、観たテレビ番組を思い出した。昔の定山渓温泉や狸小路の映像が流れていた。そういえばNetflixで『全裸監督』を観た時は、昔のススキノが映像が流れていた。YouTubeでも、過去の札幌を探して観たことがある。何でかはわからないが、その街の昔を知りたい。特に、ススキノ界隈。
「・・・自分が今歩いているここを、昔も歩いてた人がおるってことを実感したいねん。どんな人が、ここの道を歩いてたんか、知りたいって言うたらええんかな?自分がいるとこと、写真の中のそこがつながってるって言うか・・・。だんだんなに言うてるんかわからなようになってきたけど」柴崎友香『その街の今は』p126
レントゲンも撮ったのだが、骨に異常はないとのことで、原因ははっきりしないが、原因として考えられることが、尿酸値が元々高いと言うことだった。今度、尿酸値の薬を処方されている病院で、今回の件を伝えてください、とのことだった。湿布を処方してもらい、自宅に帰ってきた。今日の外出は、病院に行き、帰りに花屋さんでスイートピーを買い、スーパーでマヨネーズを買ったのみだった。あとは自宅で、ひたすら読書をしていた。妻は執筆活動をしていた。
『その街の今は』を読み終わったあとは、品品『SETAGAYA MAGIC』を読み、あとがきを読みながら、『都会なんて夢ばかり』と言う本もあることを知り、携帯で『都会なんて夢ばかり』を調べ、買うかどうか迷った。『SETAGAYA MAGIC』を読み終わったあとは、柴崎友香『春の庭』を読んでいる。『SETAGAYA MAGIC』も『春の庭』の舞台も世田谷だった。世田谷つながりだった。
私は、夕食のスパゲッティを茹でながら、休みてえ、と口にしたら、妻から、休んだでしょ、と返って来た。

