どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

フェルメールさん

 仕事帰りにリンスを買うのを覚えていたのは、マンスーン『まだ夜な気がしている(略称)』のおかげだった。そういえば、一度だけ、リンスを買いに行ったんだっけ。買いに行ったら、なぜか、いつも使ってるリンスだけがなかったんだっけ。特別なリンスでもないのに。ともあれ、私は買い置き分も含めてリンスを2本、プラズマ乳酸菌を8本購入した。妻からLINEが来ていたのを思い出し、確認すると、妻もまだ仕事中で、ご飯、ほっともっとにする?と入れた。そうしようかと返ってきたので、何が良い?と返すと、牛すき重と返ってきた。車を運転しながら、私は、ほっともっとではなく、すき家にしようと気持ちが変わり、最近、自宅近くにできた、すき家のドライブスルーに寄り、高菜マヨ牛丼を注文して、マンスーン『まだ夜な気がしている(略称)』を読んで待ち、ほっともっとに寄って、牛すき重を注文して、マンスーン『まだ夜な気がしている(略)』を読んで待った。

 東京から帰ってきてから、ズボンのベルトが見当たらない。朝に、少しだけ探したが見つからないので、ベルトをしないまま自宅を出た。ベルトがないのは、こんなに居心地が悪いんですね。コメダで、マンスーン『まだ夜な気がしている(略)』を読んでいると、フェルメール、という文字が目に入って、フェルメールさん、と女の子が名前を読んでいる声が心のなかで聞こえてきたんだけど、フェルメールさんが、誰なのかを思い出せなくて、私は、ずっとフェルメールさんが気になっている。誰か、教えてくれ。

 もう検索しようかとも思ったけど、そこまでのこともないので、そのまま一日を過ごしていると、フェルメールって画家じゃない?となり、じゃあ、あの女の子がフェルメールさんって名前を読んだ記憶は何だったんだろう?と思って、しばらく立つと、回線が繋がったような感じになり、あの声は、ナミの声だ。『ONE PIECE』で登場するナミだ、となって、かなりスッキリした気持ちになったのだった。フェルメールさんではなく、ベルメールさんだった。