北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

教養

 昨年末に、今年、やり残したことを教えてくださいと言われ、免許証の更新です、と応えた。年が明け、気づけば、免許証の有効期間も残り10日を切り、めんどくさいとも言っていられなくなり、免許試験場へ免許証の更新をしに行った。ポケットには、瀧本哲史『2020年6月30日にまたここで会おう』を忍ばせ、ちょっとした合間に本を開いた。東大で行われた講義が収録されていて、参加者は二十九歳以下とのこと。瀧本哲史さんが、自分の自己紹介をしている場面で、私はエンジェル投資家であると言っていて、なんか、素敵な響きだけど、エンジェル投資家って何?となって、自宅に帰って来てからウィキペディアで調べると、創業間もない企業に対し資金を供給する富裕な個人のことである、と書いてあって、企業に資金を供給できるくらいの金持ちって、どれほど?と思った。時々、金持ちになりたいと思うことがある。お金があることでできることは確実にあるのも事実だから。金持ちになって、かっこいい使い方をしたいと思う。ただ、金持ちにはなれそうもない。だけど自分ができる範囲で、良い会社に投資はしたいと思う。

 本著を読んでいると、教養が大切だと言っていて、結構な人が教養が大切だと言っているから、そうなんだろうなあ、と思う。

 ブルームによれば、「教養の役割とは、他の見方・考え方があり得ることを示すことである」と。・・・。一見いますぐ役に立ちそうにないこと、目の前のテーマとは無関係に見えることが、じつは物事を考えるときの「参照の枠組み」として、非常に重要なんですよ。経済学しか学ばない人、学べないような人は、実際あまり役に立たないんです。見方が一方的だったり狭すぎて、学問の新しい理論やジャンルを開拓していくことなんて、できないんですよ。これは仕事でもおんなじです。瀧本哲史『2020年6月30日にまたここで会おう』p30

 自分の仕事も同じだ。スペシャリストは、狭い範囲の知識を深めるだけでは足りなくて、専門分野以外というか、ここでいう教養みたいなものを身につけていないとダメなんだろう。 

 パラダイムシフトの話もおもしろかった。パラダイムシフトは、世代交代で起こるというもの。間違った考えを一瞬で駆逐することはできなくて、すごい長い時間をかけて、結果論としてしかパラダイムはシフトしないというもので、確かに、正論で物事進むことって、そんなにないし、自分の考えを伝え続けるのってやっぱり必要だよな、と思った。一度や二度、反対されても、言い続ける。あいつ、まだ同じこと言ってると思われるくらいでちょうど良い。

 免許証の更新で、飲酒運転や居眠り運転により事故を起こした加害者や被害者が出ているDVDを観ながら、できることなら車の運転はしたくないな、と思った。

 免許証を更新した帰り道、仏教について、もっと知りたいなあとか考えていたら、インドは、ブッダを輩出した国なのに、なぜカースト制度ができたのだろう、と頭に浮かんできて、もっとカースト制のことを知りたいと思った。この前、丸山ゴンザレス『世界の危険思想』を読んだからだろう。