どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

嫌われた監督

 鈴木忠平『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』が、猛烈におもしろくて、気づけば、もう半分を読んだ。タイトルのとおり、落合が監督をしていた頃、どのように中日を強くしていったかという内容なわけだけど、ここまで読ませるのは、選手だったり、コーチだったり、記者たちとの関係性から、落合博満という人物が浮かび上がるところにあるのではないだろうか。

 本著の前半部分で、私が特に印象深い物語は、森野将彦の章である。森野が良いバッターだったという朧げな記憶はあるのだが、森野が立浪から三塁手のレギュラーを奪ったことも、その経緯も、本著を読んで初めて知った。森野の物語ではあるけれど、立浪がどれほど中日にとって、大きな存在かも知った。来季、立浪が監督をするのも頷ける。今日、たまたまtwitterで、来季の中日の打撃コーチが森野だと知った。立浪が監督で、コーチが森野。本著を読んだあとに知ると、感慨深い。来季の中日が楽しみになった。

 その日の夜は、職場の同僚と食事に行った。同僚が選んでくれた韓国料理店の女将さんが韓国人とのことだった。本格的な韓国料理を食べるのは、初めてのことで、普段は、お酒を飲まないのだが、マッコリを注文したくなって、注文した。飲めるかもと思ったが、結局、なめる程度しか飲めず、烏龍茶を注文した。何といっても、サムギョプサルがうまかった。豚肉を焼く台があって、焼く台が傾いていたので、傾いていますと女将さんに伝えると、わざとそうなっているということで、北海道の家庭にはジンギスカン鍋があるように、韓国の家庭には、サムギョプサル用の焼き台があるのがスタンダードなのだろうかと思った。どうなんだろう。女将さんは、サムギョプサル美味しいよ、と私たちに言った。気持ちの良い言葉だった。女将さんに、おいしいと私たちは何度も伝えた。店に入って、目にしたインスタントラーメンを買って帰ることにした。ビビン麺というもので、テレビで紹介されているのをみて、ビビン麺を食べたいと思っていたところだった。女将さんに値段を訊くと、1000円だと言った。高い、とついつい口をついてしまい、女将さんは、悲しそうで申し訳なさそうな顔をしたのを見て、私は、やってしまったと、謝った。女将さんは、900円で良いと言った。運賃もあるから高くなってしまうのだと、つけ加えた。それにしても、良い店だった。

 こうして、中日と韓国のことを書いていると、そういえば、昔、中日に韓国人のショートがいたなあ、名前なんだっけなあと思って、ネット調べてみると、李鍾範だった。そういえば、ソン・ドンヨルもいたし、サムソン・リーも韓国人だったのか。懐かしい。