北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

組織マネジメントは絵を描くことに似ている

井野朋也『新宿駅最後の小さなお店ベルク』を読み始めた。

 

大都会のまっただ中で、素人同然だった私たちスタッフと凄腕の職人たちが、お客様とともに、組織でもない、ワンマンでもない、このメンバーだからこの音になったというロックバンドのような店作りをしてきたのです。井野朋也『新宿駅最後の小さなお店ベルク』p6

 

この感覚、ここ近年、私が大切にしてきたことと近いな、と思った。

 

部下をいかに輝かせることができるか。育てるのではなく、もともと持っている力をいかに引き出すことができるか。その部下の姿をみて、自分は喜ぼう、と。

 

自分の力は、どんなに頑張っても、せいぜい1.5人分。それならば、自分が0.5人分の力しか発揮できなかったとしても、部下を1人分まで引き出す組織を作ったほうがパフォーマンスがあがるのではないか。2人の部下がいれば、自分が0.5人分だとしても、2.5人分になる。4人の部下になれば、4.5人分。私が1.5で、部下が0.5人分の力しか発揮できなければ、2人の部下で、同じ2.5人分。4人の部下で、3.5人分。まあ、単純に数値化できないが、組織で働いていると、人数が増えれば増えるほど、1人分の力が発揮できないような気もする。意見の食い違いとかで。

 

ロックバンドもそうだし、この前読んだBLUE GIANTで登場するジャズバンドもそうだが、誰か一人が突出した能力を発揮してもバンドとしては機能しない。それなら、バンドをする意味がない。バンドだからこそできる音というのがある。そのような組織運営ができれば最高だが、果たして可能か?可能かどうかでいけば、難しいかもしれない。難しいかもしれないが、目指したい。

 

ロックバンドを別な表現にできないかとも考えた。

 

色はどうだろうか?十人十色ということわざもあるし。組織運営は、絵を描く作業というのはどうだろうか。

 

私は、部下が増える際に、キャラがかぶらない方が良いと思っている。明るい人がいれば、大人しい人が欲しい。ここ最近ではONE PEACEで例えていたが、色でも例えられる。

 

色でいうと、明るい人が黄色で、大人しい人が青。明るい人と明るい人の2人だと、黄色と黄色か、良くても黄色とオレンジとかか。黄色とオレンジを混ぜても明るいオレンジにしかならない。黄色と青であるならば、緑という全く別な色に変わることができる。そこが伸びしろというか、可能性。組織でいうと、黄色とオレンジの2色で描く絵よりも、黄色、青、緑の三色の方が、いろいろな絵を書くことができる。

 

こう考えると、年度が変わり、2人が4人に増えた時点で、キャンパスは一度、白に戻す必要がある。2色新たに増えるということは、描ける絵の幅が増えるわけだから。

 

描いているのは、私ではない。そうなると、私が主人公みたいになってしまうから。私も、一つの色。白が良いだろうか。白だと、いろんな色に混ぜることができるから。管理職としての責任もあるから、どんな絵を描きたいか、どんな絵を描くべきかというのは、各々の意見を聞きながら、考えるべき。

 

そんなことを考えていたら、やはり私は、野球で例えるのが例えやすいと、頭を過ぎる。

 

その昔、巨人がFAで、あらゆる球団の四番バッターを揃えた。他のチームで四番を打っていたバッターが巨人では下位打線。四番バッターばかりいるチームが強かったかというと、そうではなかった。強いには強かったが、もろかった。ここに何を学ぶか?

 

能力はかぶらないほうが良い。ホームランを打てるものがいれば、足が速いものもいて、守備が誰よりもうまいものがいて、チームを盛り立てる明るいものもいる。

 

そんなことを考えていたら、以前、読んだ哲学書かで、エリートばかりを集めると、愚かな意思決定するということもある。同質性の高い人が集まると意思決定の品質は著しく低下してしまうというのを思い出した。

 

自分が組織を運営するうえで、大切にしていることを言語化する作業も良いかもしれないな、と思った。第一回の今回は、組織を運営するのは、絵を描く作業のようなものでした。ありがとうございました。