どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

飲み歩くという表現が正しいかはわからぬが

「よう、来たな」

小雨降る夜8時、千歳空港に、新潟から会いに来てくれた後輩を迎えに行った。

そのまま札幌すすきに向かい、
ジンギスカン屋に入った。
北海道と言えば、ラーメンか、ジンギスカンだ。

「これ、おみやげです」
ジンギスカン屋に入ってまもなく、
後輩から、透明なケースに入ったCD-Rを受け取った。

白いCD-Rには黒いマジックで、”ジョージ・ハリスン”と書かれていた。

「40年前に出されたCDなんすよ。インドに行ったことがあるって聞いたから・・・」

CDをプレゼントしてもらったのは初めてだった。
その人が好きな音楽のプレゼントって嬉しいもんだと初めて知った。

「CDのおみやげ嬉しいわ。ありがとう」
ジンギスカンの油が飛んだら悲しいから、すぐに鞄にしまった。

「あと、これもおみやげです。俺の宝物です」

後輩は、ビニール袋から、もう一つのおみやげを出した。

「これ、人に渡して良いのか?これはやばいだろ」

「野球がすごい好きな人に持っていてもらいたいんすよ」





いくつものプロ野球カード。
どれもが小学生の時に集めたものだった。

そう言えば、俺も東尾(元西武)のプロ野球カードを持ってたな。
遠足で乗っていたバスの窓から、飛んでった。
何で、窓の外にプロ野球カードを出したのだろう。
そんなことを思い出しながら、何枚かのプロ野球カードを眺めた。

「汚れたら困るから、あとで、ゆっくり見させてもらうわ。大切にするよ」


ジンギスカン屋で腹を満たし、
こんなまずい居酒屋に出逢うのも珍しいなという居酒屋を経て喫茶店に入った。
外は、黒から灰色に変わっていた。

早朝4時半。
まぶたが、ピクピクと小刻みに痙攣をする。

この時間まで、飲み歩くのも、どれくらいぶりだろう。
コーラとウーロン茶で、飲み歩くという言葉が正しい表現かはわからぬが。


この後輩とは、以前にも早朝のファミレスで、何時間も話していたことがある。
乱雑にカップの横に並べられたスティックシュガーの本数が、
お代わりをしたコーヒーの回数だった。
ジョン・レノンオノ・ヨーコの話を聞いていたっけ。




まだ、話したりないから、また遊びに来いな。





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