外資系コンサルの知的生産術?プロだけが知る「99の心得」? (光文社新書)
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: Kindle版
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仕事の資料作成に活かせる本。なるほどなあ、と思うことが多かった。タイトルからはいまいち何の本なのかわからないのが勿体ない。
この本は、資料作成などの知的生産において、いかに情報を集め、どう活用するかといった行動の技術が99個書かれた本。99個の中から、印象深い内容を9つ列挙する。
ちなみにこの本で、本を読んでマーカーをつけたら、優先順位をつけ、9つ転記した方が良いと書いてあった。優先順位をつけることによって、読み返し、頭に残るんだって。
【戦略編】
私は、今まで、資料を作成するにあたって、関連する資料や書籍を読みながら、漠然とした完成形を考えていた。この本では、情報を集める前に、まずは戦略をたてなさいと言う。この項目を読んでいると、ここに時間をかけることが、後々、無駄な時間をかけなくてよくなるとわかる。
1.最初に整理する。
依頼主が、何をどこまで知っているかを理解した上で、どうやって新しい付加価値を生み出すかを考える。新しい付加価値の出し方は「広さで出す」か「深さで出すか」の2種類がある。よって、情報の出し方によって、情報収集のやり方が変わる。
2. 要求されている質を抑える。
知的成果物の受け手は、依頼した人とは限らない。ターゲットが、どのようなものを望んでいるかを明確にする。ターゲットの期待値と成果物のギャップを調整する。私は、ここを全く意識していなかったかもしれない。ここをターゲットとすり合わせることによって無駄な時間を使わなくてよいような気がする。
【インプット編】
インプット。つまりは情報収集方法。
1.情報収集は「他者」が絡むところが一番時間がかかる。早め早めに動く
当たり前なんだけど、これがちゃんとできないんだよなあ。
【プロセッシング編】
1.知的生産は「行動の提案」まで踏み込むことができて価値を生み出す。
2.長く考えるよりも、短く何度も考える方が突破口を見つけやすい。
3.分析するから統合へとモードを切り替えるのと同時に、論理から創造へモードを切り替える。
4.視点・視野・視座を変える
視点を変えるというのは、物事の多面的な側面に着目してみるということ。
視野を広げるとは、考察の対象となる時間・空間を広げてみること。
視座を上げるというのは、誰の利益を背負っているのかという立場を変える。
より高い視座からの考察のは、より高いレベルの知的生産につながる。社会を変えたいという人に出会ったことがあるけど、こういう人は、高い視座ということなんだろうね、と本を読みながら思った。
【アウトプット編】
1.情報は少ない方が良い。
メッセージが明快に伝わるから。準備に時間をかけると、全部出し切りたくて、結局、聞いている方は何を言いたいんだ?ってなっちゃうなあと本を読みながら思った。
2.What、Why、Howの3点でまとめる
3.説得より納得を、納得より共感を
この言葉は、響いた。
【知的ストックを厚くする編】
1.創造は、新しい何かを生み出すことではなく、新しい何かを組み合わせることでしかない
9個にまとめられなかった。