どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

味噌汁


俺には、いとこが8人いる。
盆や正月になれば、ばあちゃんちに集まりお祭りと化し、
夏休みや冬休みになれば、いとこの兄ちゃんちに遊びに行っていた。
今でも仲が良い。

この前、親戚の叔母ちゃんに「あんたたち、じいちゃんに苫小牧に連れて行ってもらったの覚えてる?」と訊かれ、
「ああ、あれはじいちゃんに連れて行ってもらったのか」と思い出話に花が咲いた。

ここのところ小学生の頃を思い出しているけれど、
ところどころの記憶が曖昧で困っている。
楽雲庵塾本第2巻を書く上でも、ここらへんの記憶は非常に重要なものになるのに・・・。

いとことじいちゃんの話をした時、
俺といとこでは、じいちゃんに対するイメージに食い違いが生じる部分がある。

いとこの兄ちゃん達は、
じいちゃんは時として、おっかない存在だったらしい。
「火ばさみでチンコをつままれたこともある」ってのには笑った。

じいちゃんちは薪ストーブだったから、
薪を燃やすのに使う火ばさみがあった。
あれでチンコをつままれるって、
どれほど悪いことをしたのだろうか?
俺には、じいちゃんが穏やかな記憶しかない。


そのじいちゃんといとこの兄ちゃん達と苫小牧に遊びに行った時の記憶。
初めて乗った特急列車。
初めての車内販売。
車内販売で買ってもらった味噌汁。

俺には、あの時、買ってもらった味噌汁が最高にうまかった記憶だけが鮮明に残っている。
たぶん、あれは”あさげ”。
もしくは”ひるげ”。
いや”ゆうげ”かもしれない。

俺は小さい頃から味噌汁が好きじゃない。
味噌汁を出すより、あったかいお茶を出してもらう方がありがたい。そう過ごしてきた。
味噌汁がうまいと思ったのは、あの特急列車の車内販売で飲んだっきりだった。

年を重ねると食べ物の好みが変わると言うけれど、
俺も、最近は味噌汁のうまさがやっと理解できるようになってきた。
味噌汁の具で一番好きなのは、わかめ。
あのひかえめな感じが良い。


わかめが好きなのは、
あの特急列車の中で飲んだ味噌汁の味が、
未だに記憶のどこかにあるからなんだろうなあ。




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