つまらねぇ・・・。
唸るような声が心の奥の方から聞こえてくる。
今年に入って何度目だろう。
左足を失ってからまもなく1年、
12月って月は、その年を振り替えるきっかけを与えてくれる。
この1年、パチンコに行った日々もさることながら、
つまらねぇと呟いた日々も数え切れない。
凍てつくアスファルトの上を、
車で走りながら振り返った。
何とかせねば、何とかせねばという気持ちが、
わいては、泡ぶくのように消えてなくなった。
何をどうしたら良いのだろう。
何とかしたいけれど、
何をどうしたら良いのだろう。
何度となく繰り返した。
思ったことといえば、
左足があればなぁ。
左足が戻ってきたらなぁ。
何度となく思った。
が、ない。
何度、願えどない。
ないものはない。
生きるってのは、何て大変なんだ。
どうして、周りの人達は、踏ん張っていけるんだ?
そもそも生きるってなんだ?
割にあわねぇ。
割にあわねぇぞ。
生きるってのは、辛いイベントが多すぎやしないか?
夕飯をコンビニで買って、
再びハンドルを握った。
このままいっても何も変わらない。
20年経って、50代になろうが、
このままいっても何も変わらない。確実に。
同じような毎日を繰りかえせば、否応無しにわかる。
つまらねぇなと呟き、パチンコを打っているのは嫌だ。
まぁ、どうして良いかはわからんけど、
とりあえず、パチンコを打っていても変わらない。
うまくいかないことが多すぎるのに、
何もしなければ何も変わらない。
公平にできている。
こんなところばっか公平かよ。
生きながらにして、生まれ変われ。
生きながらにして、生まれ変われ。
そう、何度となく自分自身に言い聞かせ、
パチンコ会館玉将を背に車を走らせた。
おわり
※今回の話はフィクションです。
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