どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

タイムマシーンに乗ってやってきた 第3話


青年は、コーヒーを一口すすり、話しを続けた。

「未来から来たから、
今、あれをやっておかなきゃならない、
これもやっておかなきゃならないってのは、
ある程度、わかるんです。
ただ、周りの人に説明をしても、
なかなか、わかってもらえないし、動いてもらえない。
結局、そこに知恵っていうか、プラスアルファが必要なんですよね。
過去も未来も、人間関係の悩みは変わりませんね。
内容が変わっただけで」

「なるほどな、人間関係は、未来だろうと今だろうと、
ここだろうとあそこだろうと、どこにでも存在するからな」

「そうなんですよね。溜息が出そうになる多くは人間関係です」

「俺も、さほど変わらないよ、青年」

俺は煙草を吸い、煙を吐き出し、言った。

「このイライラは、
くそったれだと思っている人に向けられたものなのか?
それとも、
くそったれを超えられない自分に向けられたものなのか?
どっちみち闘いを挑むのであれば、
己(おのれ)対己(おのれ)の勝負を挑みたい。
くそったれな出来事を超越し、
目指すは理想とする己への勝負。
そこで苦しむのであれば、致し方なし。」

俺は、吸い終わった煙草を灰皿にこすりながら、
また口を開いた。

「くそったれな人も多いけど、すげぇ人もやっぱりいる。
そこまで辿り着きてぇな」

「そうっすね、いつ辿りつけるのかな。もう少し楽に生きたいなぁ」


テーブルには、煙草の吸い殻が山積みになった灰皿と、
スティックシュガーが、コーヒーカップの隅で山積みになっていた。







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