どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

タイムマシーンに乗ってやってきた 第2話


「寝て起きたら、過去になってたか。そうだったら良いのになと思ったことはあるよ」

俺は、煙草に手をのばしながら、そう答えた。

こうして話をしている時は、
次から次へと、ある意味、無意識に煙草を吸っていることに、ふと気づく。
気づこうが、やっぱり煙草は吸う。

青年は、お変わり自由のホットコーヒーを注文したから、
話をしては、「ホットコーヒーのおかわりをお願いします」
とウェイトレスに注文し、
また話をしては、「ホットコーヒーのおかわりをお願いします」
とウェイトレスに注文していた。

コーヒー一杯に対して、
スティックシュガーを一本ずつ入れていたから、
空になった、スティックシュガーの本数が、
おかわりをした回数だった。

1、2、3・・・6、7、8杯。
飲み過ぎだろ!

気づいたら、周りのお客さんの面々も、
何回、変わったのかわからない。

「すみません、ちょっとトイレに行ってきます」

話の区切りが良いところで、
青年は、そう言い、
席から腰を上げた。

そりゃあ、コーヒーをこれだけ飲めば、
トイレにも行きたくなるよなと、
トイレに向かう青年を見ながら、
そう思った。
俺は、煙草を口に咥え、火をつける。


若干、頭がこんがらかってきた。

俺は、さっき青年が話していたエピソードを思い出す。

えっと、あの青年は2011年、
つまりは、今から3年後に住んでいて、
半年前に、この2008年に来たって言ってたな。

半年前ってなると、
11、10、9・・・、6月か。
2008年の6月にタイムスリップ。

転勤の話が来て、その辞令が、
「2008年6月新潟支社」。

ありえんな。
そりゃ、びびるわ。

冗談だなと思いつつも、
東京から新潟に引っ越しをして、
寝て起きたら、3年前・・・。
2008年6月。

それで、11月、つまりは今、
出張で北海道に来たってわけか。

出張に来る前に、俺にメールで、
”北海道に出張に行くんで、時間が合えば会ってください”って、
よこしたんだな。
ふむ。

そうこうしていたら、
トイレから青年が戻ってきた。

「それで、さっきの続きなんっすけど。前の上司からメールが来たんですよ。
そのメールが、お前が新潟支社を変えろ。ハートマークですよ。ハートマークか!って話ですよね」

「いや、未来からメールが来るのか!って話だろ?」

青年は、少し笑いながら、話を続けた。

「確かに。未来からメールが来るのか!って話ですよね。
そこの話をすると、また話が長くなるんで省きますけど、
3年後の未来が知っているからと言って、
そうそう変えられないんすよ」

俺は、黙って、青年の話を聞いた。

「会社の人も、あいつは、未来の東京本社から来たって設定なら、
まだ、話が早いんですけど、
みんなは、どうも、俺が未来から来たってのは知らない」



※本当は、上、下で終わろうと思ったけれど、
長くなってきたので、つづく。



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