どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

いとこのねぇちゃんの息子にね、
俺等が、唄っているビデオを見せた。
「そんなビデオ観たくない」って言うのを、半ば、無理矢理に。
「CDが見つからないから、とりあえず、ビデオをBGMとして聞け」って、強引に。

見終わった後、
「ビデオ観てたら、唄いたくなったから、カラオケに行こう」って言い出した。
以外や以外。
俺は、にやけた。

カラオケ屋の駐車場に車を止め、
意気揚々と、進んでいたら、自動ドアが開かなく、
ガチコーーンと、俺の眼鏡は、ひん曲がった。
店の人が、出てくるくらい、豪快な音を立ててやった。

傾いた眼鏡で、よくよく見ると、ボタンがついてて、
ボタンを押すと、扉が開くようになっているんだねって、
店に入った。


俺は、自動ドアのボタンは見えないけれど、
ある日、人には見えないものが見えた。

それは、俺の足についていて、
鎖の先に、おもりがついてるわけ。
気がついたらついていたわけ。

鎖を見ながら、俺は、いつか、耳にした奴隷制度を思い出した。

よくよく、見ると、俺だけじゃなく、人にもついてるわけ。
ただ、ついていない人もいる。

何で、鎖がついてるのかは、容易に理解できた。
働きたいのではなくて、働かされてると思っているから。
珍しく、あと30年先を考えた。
俺は、溜息をついた。

途方に暮れても、変わらないことだけは、
紆余曲折の道のりで知っていたし、
鎖をひきちぎったであろう人にも出逢ってきた。

その鎖は、自分から、引きちぎれる。

俺は、考えたあげく、足がもげる覚悟で、引きちぎることにした。
引きちぎろうとした俺の前に現れたのは、
恐怖の大魔王。

敬意を表し、「大」ってつけてるだけあって、
大魔王は、最後の敵かって、くらい強い。

おっかねぇ、おっかねぇって、呟き、
一人、闘っている俺の元に、現れたのが、戦士と魔法使い。
例えるならば。
どこを例えているのかもわからなくなってきたけれども、例えるならば。

恐怖の大魔王は消えた。
倒したのではなく、一旦、消えた。
また、一人、闘いを挑む時は、来るだろう。確実に。

最近の俺には、ユーモアが足りなかったと振り返り、
足が痛かったなって、冒険を続ける。


ネバーエンディングストーリー楽雲庵塾バージョン

完。



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