「せっかくだから、この仲間の名前を決めようや」
そう提案したのは、たぶん、俺。
提案したにもかかわらず、
俺が考えた名前は採用されず。
採用されなかったってことだけは、はっきり覚えている。
そのチームの名には、数字の「10」が入っていて、
俺達にとって、数字の「10」は特別な意味をなす。
ただ、人数は、10人ではなく、俺も含め7人。
年齢もバラバラだし、
もちろん、それぞれが、それぞれで、違うんだけど、
仕事に対するものは、何か似たようなものがあって、
集まるその日まで、それぞれが、それぞれの場で、悪戦苦闘し、働く。
集まった日には、仕事の愚痴は、皆無と言って良い程言わず、
クダラナイコトやタワイモナイことで、笑い、笑う。
その集まりのほとんどは、仲間の誕生日を祝う。
「サプライズだぁ」って、にやけながら試行錯誤する。
誕生旗ができ、
輪っかを作り、
Tシャツを作り、
歌を作り、
色紙を送り、
ビデオを撮り、
どうせなら、映画館を借りて流そうと断られる。
そこは、サプライズ。
回を増すごとに、エスカレートし、
「仕事に支障をきたすから、いい加減にしようや」ってことで、収まりを見せる。
その中の一つなんだけど、
俺は、仲間の一人に、ある想いを込め、この詩を作り贈った。
この詩は後に、楽雲庵塾の作品の一つとして、
昨年の個展、「楽雲庵塾展」で並べた。
楽しい時には、一緒に笑い。
辛い時には、ただそばにいる。
居心地が良い。
ありのまま。
それが仲間。