北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

僕たちは、化けることができる

イッヒ、リーベ、僕の船・・・。

化学記号を暗記するために覚えたけれど、
イッヒがなんだったかは忘れた。

「リーベ」が、友達の家の店の名前で、
ドイツ語で、「愛」だって知ったときは、
驚いたから、いまだに覚えている。

水は、水だろ?
何で、酸素と水素の化学反応なんだと、
目に見えない、その化学反応に納得がいかないまま学生時代を送った。
そんなわけで化学が嫌いだった。

アルコールランプは、火を使うから、
火遊びが好きだった俺にとっては、楽しかったけれど、
化学といったら、そんな思い出しかない。

高校2年、担任の先生の担当教科も化学だった。
その先生は、生徒を呼ぶときに、「僕たちは・・・」としきりに使っていた。
「お前達」や「君達」ではなく、「僕たち」。

口癖のように使っていた「僕たち」ともう一つ、
その先生がしきりに使っていた言葉がある。



「僕たちは、化けることができる」



見違えるほど、成長を遂げることができる。
君達しだいでね。

定年間際だった先生は、今、どうしているのだろうか?


ば・ける【化ける】
�@本来の姿を変えて別のものになる。�A素性をかくして別人をよそおう。なりすます。(旺文社 国語辞典