北の凡

いろいろあるけれど、それでいい

半人前でも一社会人として

3月は別れの季節。
私は3月が嫌いだ。
別れを惜しむくらいの出逢いができたと思う反面、やはり悲しい。悲しすぎる。

最近、自分より年配の人に嫌気がさしていた。
俺より人生経験があるくせに妙にセコセコしていたり、器が小さかったりとうんざりしていた。

しかし、中には人生の先輩として、敬意を表したい人も少ないながらいたことに気づいた。

その一人、50代の女性を紹介したい。

その人と出逢ったのは、私が社会人2年目。
まだまだ社会人として半人前だった私に、何十年も社会人として経験が長いその女性は、「よろしくね。」と声をかけてくれた。
その頃は、特に何も感じていなかった。
しかし、自分も年下の人と働くようになって、自分自身を振り返ると、そうやって自分から「よろしくね。」と声をかけたことは一度もなかったことに気づいた。

振り返ると、その人は半人前の私に対して、今まで一社会人として尊重してくれていた。

その女性は口が悪い。
誰に対しても口が悪い。
しかし、よくよく考えてみると、若者が言いずらいことも率先して言っていたような気がする。
その人は、自らやりたくもない嫌われ役をしていたのかもしれない。

口は悪いんだけど、とにかく面倒をみてくれた。
私だけではなく、他の若者にも同じだった
これ、食べなさいと飯を作ってくれたり、バレンタインデーにはチョコレートをくれたり、いろんな面でお世話になった。

3月、いっぱいでその50代の女性とも別れる。

「おまえがいなくてせいせいする。」とまた口の悪さはあいかわらずだったけど、ふと「悲しい」とも言ってくれた。

一社会人として尊重してくれ、私たち若者の面倒をみてくれたことにたいして、ありがとうございましたと言いたい。
年配の人に嫌気がさし、ひねくれていた私に、まだまだ捨てたもんじゃないと思わしてくれたことに感謝のことばでいっぱいだ。