どんまい

いろいろあるけれど、それでいい

三月十日

小川哲『君が手にするはずだった黄金について』は短編集だった。どうも、主人公は、同じ人物。著者である小川哲が主人公。プロローグという短編を読み終わり、なぜ、タイトルがプロローグなのだろう、と考えてみたが、わからない。 次に収録されているのが、…

他力本願

小川哲『君が手にするはずだった黄金について』を置き、時計を見ると、10時になっていた。コメダに入ったのが8時過ぎで、気づけば2時間近くが経っていた。 『君が手にするはずだった黄金について』の場面、場面で、この場面好きだという気持ちが湧き起こり、…

VIVANT

日曜日の朝、妻を職場に送り、コメダで読書をすることにした。朝、8時過ぎだというのに、すでに、コメダの入口に設置されている長椅子には、もう座るスペースがないほど人が座って待っていた。いつもは平日に来るから空いていただけで、日曜日となると、こん…

いたみを抱えた人の話を聞く

医学部の学生が、私の仕事内容について説明を訊いたあとに、感想になってしまうんですけど、困りました、と言った。感想で、困った、と言われたことが初めてで、感想を訊いたあとも、その余韻が残っている。なぜ、その学生が困ったかというと、私は、一人を…

メモリークエスト

ここのところ、大学生に向けて話をする機会があり、懇親会があったので、懇親会にも出席したのだが、その時に出会った学生の一人が、魅力的だったなと思い出している。 初めは友達のような距離感で、言葉遣いも、馴れ馴れしいと感じたのだが、話していると、…

センチメンタルリーディングダイアリー

妙蓮寺駅から東横線に乗り、ホテル近くの駅である新宿3丁目に向かった。 本屋・生活綴方で購入した@osenti _kenzo _lovinson『センチメンタルリーディングダイアリー』を開いた。開いてすぐに、この本は、私の好きなやつだ、と思った。なぜなら、一発目に、…

本屋・生活綴方

本屋・生活綴方がある妙蓮寺駅に降り立つ。改札を出て、Googleマップを開き、本屋・生活綴方を目指して歩いた。 本屋・生活綴方を知ったのは、岩手県で開催された文学フリマに行った時のことだった。文学フリマに、本屋・生活綴方が出展していて、出展者の中…

さいはて

伊野尾書店をあとにした私は、中井駅から大江戸線に乗り、本屋・生活綴方に向かった。 伊野尾書店で購入した金原みわ『さいはて紀行』を開く。シカク出版という、これまで手にしたことがない出版社であること、都築響一さんのメールマガジン『ROADSIDERs wee…

世の中に埋もれているおもしろい本を探しに

早朝の歌舞伎町を散歩した。泥酔した男性が、アスファルトの上で気持ち良さそうに眠っていた。お兄さん、もう一軒いかがですか?と客引きが声をかけてくる。アジア系の外国人女性2人が、手を振ってきたので、私は笑みを浮かべ、手を振り返す。朝食を食べられ…

木藤瑞穂追悼展

8時に空港に着いたのに、飛行機に乗り遅れて、間もなく、13時になる。数ヶ月前、飛行機には乗らないのに、仕事で空港に来た際に、空港は、なんかワクワクするな、と思った。それは、これからどこかに出かける人たちが、ワクワクしている感情で満たされている…

たわいもない時間

新千歳空港にある喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら、iPadの電源を入れ、フリーWi-Fiに接続した。ここ数日、書きたいことがいくつかあって、なのに、自宅に着き、シャワーを浴びて、夕飯を食べ、妻とお互いの話したいことを話したり、聞いていたりしていた…

お盆みたい

居間の本棚にある本を数冊、ペラペラとめくり、橋本倫史『ドライブイン探訪』を手に取った。妻を職場に送り、仕事にはまだ早かったので、コメダに寄り、『ドライブイン探訪』を開いた。 子どもの頃、町内会で廃品回収をした後に、ドライブインで食べたラード…

すべてはモテるためである

コメダで、席を立つタイミングで、隣に座るおじいさんに、なんとはなしに目が行くと、読んでいる新聞が目に入った。スポーツ新聞のエロい記事の箇所を、食い入るように読んでいるのか、読みながら寝ているようだった。 私は、持参したiPadを開き、携帯電話で…

散歩には、ダイエット効果があるのか?

珍しく、久しぶりに会いたいという連絡が何人かから来た。一人は、中学生の時に出会った友人からで、6月下旬に連絡が来て、9月上旬に会うことになった。 この年齢になると、それぞれ住んでいる土地も違い、休みも合わず、気づけば、この前、会ったのっていつ…

悔やまれる夏

球場どうでした?3連休明けると、会う部下、何人かに同じ質問をされた。いや、行ってないし、甲子園に行くなんて、一言も言ってない、と私は答えた。このタイミングで、3連休だったので、甲子園球場に行ってるものだと何人かで話していたとのことだった。確…

フィリピンパブ嬢の社会学

北海道の夜に暑くて寝苦しいことは、ほぼなかったはずなのに、ここ何週間か、寝苦しくて、窓を開け、扇風機を回して寝た結果、体の調子が悪くなった。夏バテとよく耳にするけれど、これを夏バテというのでしょうか。体の力が入らない、やる気が出ない。こん…

野球短歌

蕎麦屋で、注文した蕎麦ができるまでの間、シーソーブックスで購入した池松舞『野球短歌』を開いた。私は、笑いを堪えながら、ページをめくっていった。あとがきで知るのだが、著者の池松さんは、阪神戦を毎試合観て、最終戦まで短歌をすることを決めた。試…

本を贈る

アイスコーヒーは甘味入りでよろしかったでしょうか。しょっちゅうコメダに来るので、店員の男性は、私が飲むアイスコーヒーが、加糖だと覚えてくれている。私も、その男性店員の名前が、竹内さんだと覚えている。 岩手の文学フリマで、三輪舎の存在を知り、…

がんばれ

季節感を大切にするようになったのは、いつからだったか。年を重ねたからなのか、出会った人からの影響か。何日か経ち、職場の元部下の影響だったということに気づいた。その元部下は、夏になると、決まってウォーターボーイズをレンタルして観るとのことだ…

佐藤yuupopic『シの本』

職場の同僚が、監獄ベースボールって知ってますか。今、その本は絶版になっているようで、と私に言いました。私は、話を被せるように、興奮気味に、その本、持っていた、もしかしたら、今も、自宅の本棚にある、と言いました。仕事を終え、自宅で探しました…

橋本亮二『手紙を書くよ』を読みながら

コメダで、アイスコーヒーを飲みながら、橋本亮二『手紙を書くよ』を読んでいたら、この文章を綴りたくなったので、綴ることにしました。『手紙を書くよ』は、往復書簡のような形で進み、読んでいたら、私も、手紙を書くように綴っていきたい気分になったの…

私の好きな詩人

コメダでアイスコーヒーを飲みながら、伊藤茂次詩集『静かな場所の留守番』を読んだ。 伊藤茂次を初めて知ったのは、藤井基ニ『頁をめくる音で息をする』だった。ちなみに『頁をめくる音で息をする』を読んでからと言うものの、私は詩集を好んで読んでいる。…

ぼくは鬱だった

ただ、聞いて欲しい、ただ、共感して欲しいという類の話というものが存在し、その話を聞いている者は、頭の中に反論のような一般論が浮かんだとしても、それは決して、言葉にしてはいけない。できれば、相手がスッキリするくらい共感する、いや、わざとらし…

場所や店舗にとって必要な要素とは?

部屋の窓を開け、阿久津隆『読書の日記 In Design/入籍/山口くん』を開いた。 「なにがいけなかったかな?」とか思う自分を見かけて戒める、そういうことを考えちゃいけない、購読してくださる方におもねるとか配慮するようなそういう姿勢を持ってはいけない…

職場の飲み会は必要か、必要ではないか?

職場の飲み会は、必要か、必要ではないかを考える機会があって、ここ何日か、頭に浮かぶたびに考えていたし、何人かに、どう思う?と意見を訊いたりした。というのも、ある年代から、職場の飲み会は必要ない。というか、昭和?という意見が一定数いる気がし…

清々しいはなし

職場にフレディ・マーキュリーが好きだという職員がいることを最近になって知った。その好きさ加減は、結婚したいというほどらしく、どこに、それほど惹かれる要素があるのだろうかと気になって、訊いてみた。その職員は、顔です、と即答した。顔です、とい…

楽しむということ

妻を職場に送り、コメダ。ここまでコメダに来るのなら、前売り回数券を購入した方がお得なのではないかとか考えながら、阿久津隆『読書の日記 In Design/入籍/山口くん』を開く。メジャー1年目を終えた大谷は、楽しく投げられるイメージが湧かなかったから手…

がっかりさせたくない

行きつけのコメダは3軒目となった。3軒目のコメダが一番お客さんもいない店舗で、駐車場代もかからなく、気兼ねなく、過ごせる。モーニングのトーストをあっという間に食べ、アイスコーヒーを少しずつ飲みながら、阿久津隆『読書の日記 In Design/入籍/山口…

厳しさ

採用面接の面接官をしていた私は、こんな人になりたいという人はいますか?と質問した。結構、ありきたりな質問内容。その後、間髪入れずに、家族以外でお答えください、と続けた。家族以外と付け加えたのは、この質問をすると、大体の人が両親のどちらかを…

ラーメン屋にて

お気に入りの黄色のシャツのアイロンをかけようと思ったら、胸ポケットの箇所に、薄く青いシミがついていた。胸ポケットに青色の紙を入れたまま洗濯したようだ。ブリーチをつけて、再び、洗濯したけれど、落ちる気配はなかった。落ちる気配はなかったけれど…